２２日の京都１１Ｒで行われた第３２回マイルチャンピオンシップ（３歳上オープン、ＧＩ、芝１６００メートル、１８頭立て、１着賞金＝１億円）は、ライアン・ムーア騎手騎乗の４番人気モーリス（牡４歳、美浦・堀宣行厩舎）が差し切ってＶ。安田記念以来の実戦を克服して、２００７年のダイワメジャー以来となる春秋マイルＧＩ制覇を成し遂げた。タイムは１分３２秒８（良）。

　休み明けなんて関係ない。これで破竹の５連勝。春秋マイルＧＩ制覇を楽々と達成して、モーリスが日本のマイル界を完全に制圧した。

　レースはレッツゴードンキが逃げ、外からクラリティスカイも気合をつけて先行。その後ろにトーセンスターダム、ケイアイエレガントと続く。人気のイスラボニータは中団のインを追走した。よどみない流れになり、直線は決め手比べの展開に。しかし、混戦になるかと思われた争いは、中団の外で余裕十分に追走していたモーリスがあっさりと差し切って決着。１馬身１／４差の完勝で見事に春秋マイルＧＩ制覇を成し遂げた。２番人気のフィエロが昨年に続き２着。２着からクビ差の３着争いは大接戦となったが、長い写真判定の末に、１番人気のイスラボニータが確保している。ハナ差４着がサトノアラジンだった。

　モーリスは、父スクリーンヒーロー、母メジロフランシス、母の父カーネギーという血統。北海道日高町・戸川牧場の生産馬で、吉田和美氏の所有馬。通算成績は１２戦７勝。重賞はＧＩＩＩダービー卿チャレンジＴ、ＧＩ安田記念（２０１５年）に次いで３勝目。堀宣行調教師、ライアン・ムーア騎手ともにマイルチャンピオンシップ初勝利。

　ムーア騎手は「すごくいいチャンスだと思っていたので、結果を出せてよかった。堀調教師から“休み明けだが、休んだぶんだけうまく調整ができた”と聞いていたし、毎年（身元引受調教師として）お世話になっている堀厩舎の馬でこのＧＩを勝ててよかった。理想は内枠だと思っていたし、ペースももう少し速く流れてほしいと思っていたが、スタートがすごく良くて、いい位置を取れたことで、堂々とした競馬ができた。馬をほめてあげたい」といつも通りクールな表情でレースを振り返っていた。

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