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7月30日の札幌11Rで行われた第71回クイーンステークス(3歳以上オープン、牝馬、別定、GⅢ、芝1800メートル、14頭立て、1着賞金=3800万円)は、斎藤新騎手の1番人気ドゥーラ(3歳、栗東・高橋康之厩舎)が中団の外め追走から勝負どころでじわじわと上がっていくと、直線で外から鮮やかに差し切って快勝。2017年のアエロリット以来6年ぶり3歳馬による勝利で、秋の大舞台へ弾みをつけた。なお、現3歳世代初のJRA古馬重賞制覇となった。タイムは1分46秒7(良)。
1馬身差の2着にはウインピクシス(9番人気)、さらにハナ差遅れた3着にコスタボニータ(3番人気)が入った。
クイーンSを勝ったドゥーラは、父ドゥラメンテ、母イシス、母の父キングヘイローという血統。北海道浦河町・グランデファームの生産馬で、馬主はサイプレスホールディングス合同会社。通算成績は8戦3勝。重賞は22年札幌2歳S(GⅢ)に次いで2勝目。高橋康之調教師、斎藤新騎手ともにクイーンSは初勝利。
◆斎藤新騎手(1着 ドゥーラ)「2週前から追い切りにまたがらせてもらいました。牧場でもしっかりやってくれていたので、ほとんど函館に入厩したときには馬ができている状態だったので、あとはしまいの反応だったり、僕との感触の確かめ合いだけだったので、すごく調整自体はうまくいったと思います。正直、自信をすごく持って乗っていたので、ドゥーラが一番強いぞという気持ちで、斤量も軽いですし、ロスなくこの馬のリズムだけを重視したレース運びを徹底しました。すごく長くいい脚を使う馬だなと、僕もずっとコンビを組ませていただいて分かってたので、イメージ通りのところから仕掛けられましたし、それに最後まで馬がしっかりこたえてくれたなという印象です。オークス3着からクイーンSの勝ちで、力があるのを証明できたと思うので、秋に向けて恥ずかしくないような競馬をドゥーラと一緒に僕自身、歩んでいけたらと思います」
◆高橋康之調教師(同)「ホッとしました。(前走後は)放牧に一回出して、函館に入れたときはある程度、きっちり体が締まっていたので、それをキープしながら強い負荷をかけていく感じできました。競馬内容は京都開催(の秋華賞)を意識して、つながる競馬ができました。心身ともに成長してきているのはありますが、まだこれから伸びしろはたくさんあると思います。前は走るフォームが前重心で肩の方に重心が乗っていましたが、それが起き上がって前後のバランスが整った走りになったことで、全体的に流れに乗りやすくなったと思います。(今後は)これからオーナーと話をしますが、一旦故郷のグランデファームさんに行って、早めに内地に送ろうかなと考えています」