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最終追い切りが行われた3日目は、東京サンスポの板津雄志記者が、皐月賞6着馬グラティアスに注目した。松山騎手が2週連続で美浦トレセンに駆けつけ、初コンビの人馬のコンタクトは深まったもよう。皐月賞も決して力負けではなく、チャンス十分とみた。枠順は27日に確定する。
皐月賞敗戦組のなかに、日本ダービーでもしかすると…と思える馬がいる。その一頭が6着のグラティアスだ。デビュー3戦目とキャリアが浅く、しかも道中で不利を受けながら諦めずに最後まで伸びてきた。
「皐月賞はスタートと最後の直線で2度ぶつけられるシーンがあった。特に直線は加速がつくところでの不利で余計に痛かった。それでも最後はいい脚で伸びてきた。相手強化のGIで、経験の浅い馬がなかなかできる走りじゃないよ」
加藤征調教師は新馬、京成杯と連勝した素質馬の能力を1冠の舞台で再確認した。だからこそ、ダービーに向けての調整にも熱がこもる。
今回が初コンビの松山騎手を2週連続で美浦に呼び寄せ、追い切りで騎乗させた。先週20日はWコースで長めから併せて6ハロン82秒7を計時し、僚馬ヴェスターヴァルト(OP)にクビ差先着。この日の最終追い切りも同コースで同馬と併せ、5ハロン66秒0-12秒4を直線仕掛けでマークし、半馬身先着した。この2週の時計はともに、同じコースで追われた皐月賞時(1週前6ハロン84秒3、当週5ハロン67秒6)よりも速い。「併せた相手もウチで一番調教駆けするくらいの馬。状態がいいから前走よりも調教内容を強化できている」とトレーナーは仕上がりの良さを強調した。
さらにこの2週の追い切りでは、メンコ(耳覆い)を外した場合と着けた場合の2パターンも試した。「メンコを着けると反応面で物足りないようなので、ゲート裏まで着けてレースでは外すことになると思う」と指揮官。松山騎手も「反応を確かめる程度でしたが、しっかりと動けていました。前向きなタイプなので、うまく折り合いをつけられれば」と好感触をつかんでいる。
インから力強く抜け出した皐月賞のエフフォーリアは確かに強かった。だが、当時は前日に降った雨が内から乾いていく中での戦いで「馬場の内外の差があった」(加藤征調教師)。外枠(15)番で外を回らされたグラティアスにとっては、不利な状況が重なっていた。決して力負けではない。
阪神JFを勝ったレシステンシア(父ダイワメジャー)の半弟だが、こちらはクラシックディスタンスの適性十分なハーツクライ産駒。「距離は延びれば延びるほどいい」と東京芝2400メートルの舞台は望むところだ。1冠目でつけられた0秒7の着差をどれだけ詰めるか。本番が楽しみでならない。(板津雄志)
★日本ダービーの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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