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マイルとはいえ、タフな戦いとなるGI。06、07年を連覇したダイワメジャーのように、トップクラスのスピードに加え、2000メートルをこなせるスタミナがあれば、信頼度はグッと高くなる。
エイシンアポロンは富士Sを快勝。父ジャアンツコーズウェイはスピード豊かなマイラーで、愛チャンピオンS制覇など2000メートル路線でも活躍した。母系の質も上々で、サドラーズウェルズ、リファール、アイリッシュリヴァーと一流種牡馬が配合されており、底力やスタミナを補強している。マイルのGIはピッタリで、晴雨兼用なのも心強い。
スワンSを快勝したリディルはアグネスタキオン産駒で、近親にエリモシック(エリザベス女王杯)がいる。マイルへの距離延長は大いにプラスだ。父と、母の父ダンシングブレーヴから受け継いだ瞬発力は一級品。良馬場での決め手勝負になれば、戴冠の可能性は高くなる。
イモータルヴァースは欧州で成功しているヌレイエフ系ピヴォタル産駒。近親にラストタイクーンがいる母系は上質で、サドラーズウェルズやミルリーフが配合されている点も好感が持てる。軽い馬場にも適応できるスピードや瞬発力を備え、日本馬にとって手強い相手となりそうだ。
リアルインパクトは半兄のアイルラヴァゲインがスプリンターなのは気掛かりだが、フロックで安田記念は勝てない。父ディープインパクトが距離の融通性を持たせているのだろう。
グランプリボスはサクラバクシンオーとサンデーサイレンスの良さが見事に融合しているが、勝ち気すぎる面も受け継いだようで、この点が課題。ただ、血統的には晩成で、早熟なスピード馬でない。
サプレザは6歳となったが、まだまだ健在だ。ミスタープロスペクター系らしいマイラーで、アウトブリードな血で固められている母系が、タフさや成長力を補っている。
ミッキードリームは2000メートルの朝日CCの勝ち馬。マイルにも対応できるスピードを秘めており、大駆けしても不思議はない。 (血統取材班)