……まだ続いています。何かというと、当コーナーでターゲットに指名した馬が1ヶ月以上勝利していない、という話。先週、毎日王冠でターゲットにしたソングラインは1番人気で2着、京都大賞典で取り上げたヒートオンビートは4番人気で9着でした。ヒートオンビートはやや人気を読み間違えた感がありますが、あのソングラインがハナ差とはいえ、2着に敗退。多少なりとも皆さまのお役に立つことができていれば幸いです。

ということはですよ、今週末の秋華賞は牝馬3冠を目指すリバティアイランドをターゲットにしないわけにはいきません。「ヒール（悪役）担当」を自認する筆者が、リバティアイランドを相手にどんなイチャモンをつけるのか、心待ちにしていた方も多いのではないでしょうか。ここで他の馬をターゲットにする、という選択肢はありえません。

息まいたものの……、実は血眼でリバティアイランドの不安材料を探したのですが、困ったことに近10年データを紐解いても見つからないのです。一昔前なら「オークスからぶっつけで参戦」というだけで消しだったのですが、近10年では4勝もしており、古い常識は全く通用しなくなっています。唯一敗れた昨年のアルテミスステークスのように、「前が壁になって……」みたいな話を書く訳にもいきません。

ようやく発見したのが、次のデータです。京都競馬場は今年4月にリニューアルオープンしていますが、ドゥラメンテ産駒はその後、京都の芝コースで40回出走しています。勝ち星は3つ。「アレッ? 意外に少ないなあ」と思った方も多いのではないでしょうか。さらに秋華賞の舞台である芝2000m戦に限ると、6戦して未勝利なのです。しかも2着が1回あるだけで、残る5頭は掲示板に載ることさえもできていません。単勝2～3番人気の馬でも着外に敗れています。


わずか6戦と、リニューアルオープン以降ということもあってデータが少なすぎることは否めず。が、仕方がありません。この程度しか見つからないのです。ちなみにリバティアイランドを管理する栗東・中内田充正厩舎は京都・芝2000m戦では3戦して2着が1回。ドゥラメンテ産駒のデータと同様、「勝っていない」と見るべきか? それとも「サンプル数が少ないのに、ちゃんと2着がある」と考えるべきか?

かなり無理のある話ですが、もしリバティアイランドが敗れて牝馬3冠達成ならず、という場合には「実はこんなデータがあったのです」的なネタとして、お役に立てればと。何だかこのコーナー、大喜利っぽくなってきたなあ（笑）。ちなみに予告ですが、2週間後の天皇賞(秋)では「あの馬」をターゲットに大喜利を展開することになりそうです。リバティアイランド以上の無理難題が待ち構えていますし、現時点では何を指摘すればいいのか、皆目見当もつきませんが、どうぞお楽しみに！


（文・菅野一郎）

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