天皇賞も水戸で万券だ！　先週２４日京都８Ｒかえで賞で３連単３１万４０５０円、２３日の富士Ｓで馬連２万２０００円を射止めた“万券王”水戸正晴記者は、３１日に東京競馬場で行われる天皇賞・秋で、伏兵（１４）ネヴァブションに自信の◎だ。生涯最高の仕上がりを誇る７歳馬が、過去５年で２勝のラッキーナンバーをゲット。波乱を演出するお膳立ては整っている。天皇賞・秋は３０日に前日発売が行われる。

　記者がネヴァブションを１面、終面で大きく扱って本命に推奨するのは何度目だろうか。宝塚記念でも香港遠征（ＧＩクイーンエリザベスＩＩＣ４着）の反動はないと見て強気で攻めてみたが、見せ場を作ったものの５着だった。香港遠征の際１８キロ体重が減っていての健闘だったことを思うと、やはり結果的には目に見えない疲れが尾を引いていたのだろう。

　が、ここで本命視するのは意地が絡むからではない。早い時期からＧＩを獲れる素質の持ち主とにらんでいたからで、その馬がおそらく生涯最高の状態でこのビッグレースに臨んできたのだから、これは狙わない手はないと思ったからだ。

　これまでは脚部不安などで不遇をかこつことが多かったが、今回は追い切りからして素晴らしく、伊藤正調教師が「これまで勝ったどのＧＩＩ（０７年日経賞、０９・１０年ＡＪＣＣ）戦の時よりもいい仕上がりで臨める」と胸を張るほどなのだ。

　問題は台風による道悪がどうかだ。重、不良馬場で走った経験がないだけに未知数だが、伊藤正師は「脚が長く、蹄の形から巧者とは言い難いが、下手ではない。滑る馬場でなければいいだけ。いまの東京はそうならないし、大雨になればなおさら」と不安なしを強調した。記者も走りっぷり、血統から重い馬場でも不安はないとみる。

　むしろ、スタートして加速がつくところで急に折れるコーナーがある府中芝２０００メートルは、外枠が不利であることを伊藤正師は懸念する。

　が、この雨馬場であれば問題あるまい。道悪の際は内ラチ沿いに馬が殺到することはまれで、コーナーを回ればすぐにもバラけて、流れは落ち着くもの。好位置に取り付くのが上手で、前々で運びたいネヴァブションにとって、この雨は恵みの雨であるはずなのだ。曾祖母ピストルパッカーは仏オークスを勝ち、凱旋門賞２着の名牝で、近親にも活躍馬がズラリといる良血。大いに期待したい。（水戸正晴）

★滑らなければ大丈夫！重馬場でもＯＫ

　台風１４号は当初の進路予想よりも東に進路を取ったため、２９日午後の予報では、関東地方に上陸する可能性は低くなってきた。加えて速度を上げたため、３１日午前に東日本太平洋沿岸の東側に抜ける見込み。３１日の天気予報は曇り一時雨、降水確率５０％で、天皇賞・秋当日は大きく天気が崩れることはなさそうだ。ただし、３０日～３１日にかけてかなりの降雨量が見込まれており、馬場の悪化は避けられそうもない。ネヴァブションは重、不良馬場の経験はないが、パワーが優れている血統背景。「滑る馬場でなければいい」と伊藤正調教師も話しており、時計がかかる馬場には対応できるはずだ。

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