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編集部(以下、編) さぁ、いよいよ今年もこの日がやってまいりました。
新良(以下、新) そうですね。日本ダービーの週は、何度経験してもワクワクします。
編 いいレースを見て、馬券も当てて、という最高の一日にしたいですね。
新 そうなることを信じつつ、しっかり予想に取り組んでいきたいです。
編 日本ダービーはかつて、乗り替わりが勝てないレースとして有名でした。しかし近年、ちょっと傾向が変わってきた感があります。
新 2021年に福永祐一騎手(現調教師)がシャフリヤールで制して、乗り替わりが勝てない流れをストップさせたことは記憶に新しいですね。当コーナーでも的中させたので、印象に残っています。
編 そして昨年は、レーン騎手に乗り替わったタスティエーラが勝利。以前のように、継続騎乗が圧倒的ではなくなってきましたね。
新 そういう一面は確かにあります。ただ、それでも乗り替わりが劣勢であることに変わりはないんですよ。じつは過去10年で、乗り替わりが複数頭馬券に絡んだ年はありません。継続騎乗が上位を独占。あるいは、乗り替わりが絡んでも1頭まで。これが日本ダービーの現実です。
編 なるほど。近年はちょくちょく勝ち馬を出していますが、相変わらず乗り替わりには狭き門なんですね。
新 そうですね。だから一本釣りで当てる必要があります。
編 今年は1番人気確実のジャスティンミラノこそ継続騎乗ですが、それ以外の有力馬には乗り替わりが目立ちます。チャンスはありそうな気もしますが……。
新 あるでしょうね。今年は上位独占とまではいかなくても、乗り替わりが馬券に絡む確率は高いと思いますよ。
編 わかりました。期待したいですね。もう、狙い目は決まっていますか?
新 はい。ルメール騎手から川田将雅騎手に乗り替わる⑫シックスペンスに注目します。
編 オークスのチェルヴィニアは、主戦のルメール騎手が療養中のため前走の桜花賞に乗れず、手戻りになったタイミングでしっかり勝利、というパターンでした。今回、レガレイラが同じようなパターンになりますが、そちらは狙っていかないんですね。
新 レガレイラには、チェルヴィニアほどの魅力は感じないですね。これまでの走りを見るに、小回りが得意なタイプと評価しています。本質的に東京向きではないというのが、評価を下げる理由です。ルメール騎手も、是が非でも乗りたいというよりは、G1を勝ったパートナーですし、断る理由がないから乗る、という感じなのではないでしょうか。
編 そういう理由があるんですね。それなら、シックスペンスのほうが魅力的であると。
新 そういうことです。これまで中山しか経験がありませんが、前走のスプリングSは上がり33秒3の鋭い脚を見せました。東京のほうがさらにこの末脚は活きると私はみています。そして何より、早々に川田騎手が騎乗することが決まった点がいいですね。陣営の期待の大きさを感じます。
編 珍しく川田騎手にこの路線の有力なお手馬がいなかったことも、早期確保を後押ししたかもしれないですね。
新 その通りだと思います。国枝栄厩舎が本気でダービーを取りにきていることの証明でしょう。
編 東京芝2400mという舞台も問題なしと。
新 正直、川田騎手はポジション意識が高いあまり長距離戦では早仕掛けになることが多く、買いにくい存在なんですが、有力馬の差し損ねが目立つダービーでは、そういう川田騎手の乗り方が奏功すると考えています。マカヒキで勝っているレースですし、勘所はわかっているでしょう。
編 馬のほうはどうでしょうか?
新 血統的に大歓迎というわけではないかもしれませんが、折り合いに苦労するタイプではないですし、そもそも能力が高いので、問題なくこなしてくれるとみています。とくに心配はしていません。
編 異例のローテですし、脚元の不安が囁かれることもあり、ファンの評価は半信半疑という感じですね。
新 だからこそ、オッズ的にはここが勝負のタイミングだと思います。終わってみて化け物級だったら、もう二度と同じオッズでは買えないでしょうからね。シックスペンスには「幸運をもたらすお守り」という意味もあるそうなので、その名前にあやかって「最も運のある馬が勝つレース」と言われる日本ダービーをしっかり勝ってほしいです。
★その他の注目乗り替わり★
東京8R ④コスタレイ(川田将雅→ルメール)
京都9R ⑤タマモベローナ(角田大和→太宰啓介)
京都12R ②プリモカリーナ(岩田望来→斎藤新)