東京競馬開幕週のメインは、フェブラリーステークスの前哨戦にあたる、根岸ステークス（２７日、ＧＩＩＩ、ダ１４００メートル）。個性派ぞろいの好メンバーとなったが、コース実績で上回るのがサンライズノヴァだ。東京ダート７ハロンはベストの舞台。充実期を迎えており、きっちりとここを勝ってＧＩの舞台に駒を進める。

　Ｖ発進を決めて、２０１９年を飛躍の年としたい。サンライズノヴァが前年ハナ差２着のリベンジも兼ねた一戦に挑む。全７勝中６勝を挙げ、“庭”ともいえる府中での追い比べなら、どの馬にも負けられない。

　昨年は中京のチャンピオンズＣ６着を除き、徹底して東京ダートを使われ【３・３・０・１】。その前半戦はフェブラリーＳ４着も含め、なかなか勝ち切れなかったが、後半戦はアハルテケＳ→グリーンチャンネルＣ→武蔵野Ｓと３連勝した。もともと３歳時のユニコーンＳ１着でコース適性を示していた馬が、今ではスペシャリストにまで昇華した印象だ。

　待望の重賞２勝目を挙げた武蔵野Ｓでは、自身として東京ダートのマイル戦で初めて上がり３ハロン３４秒台をマーク。地力強化を印象付けた。主戦の戸崎騎手も「この馬のリズムで走らせることを心掛けたが、本当にいい脚だった。改めてすごい馬だと感じた」と絶賛。キタサンブラック（有馬記念などＧＩ７勝）やコパノリッキー（ダートＧＩ１１勝）と同じヤナガワ牧場で生まれた、成長力のある血筋がいよいよ開花のときを迎えた。

　前走のチャンピオンズＣは、コーナーがきつく外を回して追い込む馬には厳しい中京の舞台で６着も仕方のないところ。音無調教師は「今思うとデキがもうひとつだったのかもしれない。馬場も合っていなかった感じ」と敗因を分析し、得意の府中戦で前を向く。１６日、坂路での１週前追い切りで同期のオープン馬ダンビュライトと併入。４ハロン５２秒６－１２秒４と時計も上々で、仕上げに抜かりはない。

　フェブラリーＳの前哨戦で生きのいい新勢力がそろったが、得意の東京でも特にダ１４００メートルは【２・２・０・０】の好成績を誇る。“新星（ノヴァ）”は自分だけで十分。勢いのあるライバルを自慢の末脚で一刀両断し、悲願のＧＩ制覇へ弾みをつける。

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