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オークスは東京芝2400mで施行される3歳牝馬限定のG1。
一冠目の桜花賞は阪神JFの上位2頭が着順を入れ替える形となり、2着のアスコリピチェーノがマイル路線へ舵を切ったとなれば、勝ち馬ステレンボッシュに人気が集中するのは自然かもしれない。
素直に桜花賞馬を信頼すべきか、逆転に期待をもつべきか。過去10年のデータを使用し、勝ち馬を探っていきたい。
逃げた馬の成績は[0-0-0-10]。3歳牝馬にはタフなコースで、前半突っ込んでいくと当然苦しくなる。
10頭中8頭は2桁着順に沈み、最先着は2017年5番人気6着のフローレスマジック。その年の1000m通過61秒7は、対象期間中最も遅かった。全体の脚質別成績も、後ろ有利に出ている。
▼脚質別成績
逃げ 0.0% 0.0% 0.0%
先行 2.8% 16.7% 19.4%
中団 8.6% 12.3% 22.2%
後方 4.0% 8.0% 10.0%
上がり最速馬は複勝率83.3%と強く、前走の上がり成績を見ると最速馬[5-3-2-21]、同2位[0-2-3-17]、同3位[4-1-0-14]となる。速い脚を使って臨戦する馬には注意を払いたい。
反対に前走の前に行った馬を見ると、逃げた馬は[0-0-0-12]、先行した馬は[0-2-3-46]と、明確に苦戦している。位置取りによって、これだけはっきりと差の出るレースもめずらしい。牝馬クラシック二冠目は過酷だ。
東京芝2400mのスタートは、スタンド前直線にあり、1コーナーまでは350m。この間にゴール板を通過し、コースを一周する。
2コーナーは下り、向こう正面の小さな坂を上ると、3コーナーも下る。アップダウンのある道中を経て、直線525mの脚比べになる。
▼平均ラップ
12.4-10.9-12.1-12.4-12.3-12.4-12.5-12.2-12.0-11.5-11.4-11.7
前半5F 60.1
後半4F 46.6
逃げた馬には、適性距離が短くスピードの違いでハナといったタイプが多いためか、大きくラップが緩まない。全馬が距離延長となるため、前走と同じ感覚で走るとガス欠する。近年だと2021年にソダシが折り合いを欠き、1番人気9着に沈んだ。
直線前から徐々にラップが加速していきながら、ラスト3ハロンには11秒台が並ぶ。地力が適性を凌駕するこの時期でも、オークス好走馬の多くは、その後中距離路線で活躍する馬が多い。距離適性は大きなアドバンテージになる。まあ、どの馬に適性があるかわからないから難しいのですが……。
逃げ馬候補筆頭は、ショウナンマヌエラ。前走の桜花賞は内の速い馬のスタートが案外で、外枠からでも逃げられた。今回も8枠16番だが、高野調教師は今回も逃げるつもりと語っている。
そのほか、前走逃げた馬は忘れな草賞6着のパレハ、未勝利1着のヴィントシュティレ。この2頭含め、内の先行馬が無理に突っ張ってくる感じもない。押してショウナンマヌエラのハナなら、道中ペースを上手く落としてきそう。例年より速い上がり勝負になりそうだ。
◎ステレンボッシュ。結局この馬に落ち着いた。桜花賞のパトロールを見ると、ゴール後の余力なのか、ゴール板を通過したあと、「どこまで行くのか」というくらい突っ走っている。血統的にはオークス向きだろうし、順当なら勝ち負けになりそう。
相手は桜花賞で力を出せなかった馬と別路線の穴っぽいところで。馬券は◎の単勝。馬単を②⑤⑫へ。