新鋭トレーナーの秘蔵っ子リアンドジュエリーが、勝ってオークスへのチケットをつかむ。

　前走・ミモザ賞は大外を回りながら、長くいい脚を使ってＶ。ただ、舞台裏の事情は決して芳しくなかった。「２走前の疲れが抜けずに予定を２週延ばしていたんです。パドックでも筋肉の張りがなく寂しく映ったし…。正直ビックリしました」と、奥村武調教師は振り返る。

　裏を返せば、そんな状況下でも勝てるのは絶対能力の高さ。心肺機能の高さも武器で、「追ったあとも息が乱れない。まだ限界が見えないんですよ」と、坪根助手は声を弾ませる。

　桜花賞の第２回登録は行わず、初めから狙いは２４００メートルのオークス。２２日は坂路で僚馬２頭に挟み込まれる厳しい３頭併せをこなし、「ようやく上向いてきました。前走よりはるかにいい状態です」。デキに自信をみせる若き指揮官は開業２年目。昨年は８勝だったが、今年はすでに６勝。土曜の福島牝馬Ｓにもウエスタンメルシーを送り込むなど、赤丸急上昇中だ。

　鞍上は蛯名騎手。国枝厩舎の調教助手時代に、有馬記念馬マツリダゴッホなどでタッグを組んできただけに、「先週の追い切りで感触をつかんでもらえたはず。超一流のジョッキーですから。どう乗ってくれるかが楽しみ」とトレーナーは厚い信頼を寄せている。

　馬名はフランス語で「宝石の絆」。ダイヤモンドのように堅い絆で重賞ゲットだ。“究極の３連単”はリアンを１着に固定。東京２戦２勝のディアマイダーリンを２、３着に置いた１２点で勝負だ。（夕刊フジ）

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