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新潟競馬場では10日に、3歳限定のダート重賞・レパードS(GIII、1800メートル)が行われる。今年で6回目と歴史は浅いが、トランセンド(2010、11年ジャパンCダート連覇などダートGI4勝)、ホッコータルマエ(13年帝王賞、東京大賞典などダートGI5勝)といった砂の名馬が勝ち馬に名を連ねる出世レースだ。
まずは、昨年の最優秀2歳牡馬アジアエクスプレス(美浦・手塚貴久厩舎、牡)に注目したい。7カ月ぶりにダートに出走したユニコーンSは馬群に包まれ、直線でも外へ出せず、力尽きて12着。単勝1.3倍の断然人気を裏切った。2歳時のダート2戦を圧勝したようにまともに走れば能力は上位だが、精神面に難しさを抱えている。7月31日には美浦の南D(ダート)コースで6ハロン77秒6の好時計をマークしており、体調自体は悪くない。中間から着けている浅いブリンカーで集中力が増せば、当然、巻き返しがあるはずだ。
レッドアルヴィス(栗東・安田隆行厩舎、牡)はユニコーンSで重賞初制覇。中団から抜け出して2着コーリンベリーに2馬身半差をつける完勝だった。今回は1ハロン距離が延びるが、今回と同じ左回りの中京で1800メートルの未勝利戦を勝ち上がっており、問題はない。ダートで開花したカレンブラックヒルの弟が、勢いに乗って重賞連勝を狙う。
アスカノロマン(栗東・川村禎彦厩舎、牡)は、前走の濃尾特別(1000万下)で、古馬と初対戦にもかかわらず2馬身半差で圧倒した。前々走の鳳雛Sでは、勝ち馬カゼノコ(後に交流GIジャパンダートダービーV)からコンマ2秒差の2着。世代でもトップクラスの能力を秘めている。逃げ、先行策で展開がはまれば、重賞初タイトルを手にするチャンスだ。
カゼノコが勝ったJDDで、コンマ1秒差の4着に粘ったノースショアビーチ(美浦・田中剛厩舎、牡)の先行力も侮れない。新潟のダートは逃げ・先行馬に有利で、スピードからも楽に先手を奪えそう。こちらもマイペースで行ければ怖い存在だ。
同レース5着のランウェイワルツ(栗東・音無秀孝厩舎、牡)はオープンの伏竜Sを勝ち、兵庫チャンピオンシップで2着。左回りのヒヤシンスSで7着に敗れているのは気がかりだが、末脚は安定している。
スピナッチ(栗東・高野友和厩舎、牝)は古馬初対戦となった前走の加古川特別(1000万下)で、2着タガノプリンスを3馬身ぶっちぎった。世代限定戦なら、牡馬が相手になるここでも侮れない。
抽選対象の2勝馬のなかにも、2戦2勝のクライスマイル(美浦・大和田成厩舎、牡)、素質豊かなグレナディアーズ(栗東・音無秀孝厩舎、牡)、ここに来て地力強化が目立つジャッカスバーク(美浦・古賀慎明厩舎、牡)など、注目すべき馬は何頭もいる。秋には同じ左回りの中京でチャンピオンズカップ(ジャパンCダートから名称と施行場所が変更)が行われるだけに、3歳世代のトップに立つ馬がどの馬なのか、目が離せない一戦だ。
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