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「スタートがあまり良くなくて、いつもの通り後ろからの形になりましたが、腹をくくりました」
ゴールドシップをグランプリホースに導いた内田博幸騎手(42)=美浦・フリー=は笑顔でレースを振り返った。
大きく出遅れたルーラーシップほどではないにしろ、スタートで後手を踏んだゴールドシップ。鞍上は冷静に、しかしながら大胆な作戦に打って出た。
「最初の4つのカーブは無理なく回って、最後の3~4コーナーは少々外を回っても大丈夫だと馬の力を信じて乗りました。けっこう外を回らされたという気持ちはありますが、それでへこたれる馬ではありませんから」
道中は最後方を進み、3コーナーから大外を回って一気に進出。4コーナーで中団まで押し上げると直線に入っても脚いろは衰えず、残り50mで抜け出して先頭でゴール前を駆け抜けた。
内田騎手は昨年5月、フリーに転向した矢先に落馬事故で首の骨を骨折。長いリハビリを経て今年1月に復帰した直後に出会ったのがゴールドシップだった。
「復帰して最初の重賞(共同通信杯)をゴールドシップで勝たせてもらって、最初のGI(皐月賞)も勝たせてもらって、今年最後の締めくくりのグランプリも勝たせてもらって、本当に関係者に感謝しています」
ダービーこそ敗れたものの、これでコンビを組んで6戦5勝。“最強”と言われる今年の3歳世代の2冠馬にふさわしい競馬で、ひとまず古馬の壁は超えた。
「金、ゴールドで締めくくれてよかったです」
今年の漢字「金」になぞらえて喜びを語った内田騎手。来年は1歳上の三冠馬オルフェーヴル、同い年の三冠牝馬ジェンティルドンナとの戦いが待っている。
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