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ジャパンCの1週前追い切りが16日、東西トレセンで行われた。ドバイワールドC優勝馬ヴィクトワールピサは、栗東CWコースで手応え十分に併入。力を出せる態勢は整いつつある。天皇賞・秋4着のブエナビスタもCWコースで好タイムをマーク。巻き返しへ向けて、陣営のムードは高まっている。
《栗東》ドバイWC優勝以来、8カ月ぶりのヴィクトワールピサ(角居、牡4)は、福永騎手(レースはデムーロ騎乗)を背にCWコースで僚馬エアウルフ(牡4、1600万下)、ロケットダイヴ(牡4、500万下)を追走。4コーナーで内に入り、中ロケット、外エアと併入。馬なりで6ハロン82秒6、3ハロン39秒1-12秒5をマークした。
福永騎手は「歴史的な名馬に1回乗ってみたかった。よく調教されている馬という印象。ひとつ財産ができた」と声を弾ませ、清山調教助手は「ここを目標に緩やかな曲線を描いて上昇してきた。ジョッキーが乗ったことで馬にもスイッチが入る」と期待を込める。見守っていたデムーロ騎手も「いい状態だとすぐに分かった。来週は追い切りに乗る。レース当日は友人の(サッカー日本代表)ザッケローニ監督を呼びたい」とヤル気十分だ。
天皇賞・秋4着ブエナビスタ(松田博、牝5)はCWコースをキビキビとしたフットワークで駆け抜け、6ハロン79秒9、3ハロン39秒0-12秒6の好タイムをマーク。1回使って上昇ムードだ。松田博調教師は「走りが軽いし、前回とは違う。体もスッキリしてきた」と上積みを口にする。昨年のJCでは1位入線も走行妨害で2着に降着。「まずは無事に。欲をかいたらイカン」とトレーナーは気を引き締めていた。
菊花賞2着ウインバリアシオン(松永昌、牡3)はCWコースで内の僚馬ダイヴァーダウン(牡2、500万下)に2馬身先着。6ハロン82秒4、3ハロン38秒6-12秒4。安藤勝騎手は「相変わらず動きはいい。春先はバランスが悪かったが、今はしっかりしている。相手は揃うが、それなりに走るから」と一発を狙っている様子だった。
凱旋門賞10着ヒルノダムール(昆、牡4)は、坂路で4ハロン52秒6-38秒4-12秒8。昆調教師は「出るかどうかは未定。7、8分の状態では出せない。有馬記念は万全に持っていく自信はあるが…。今後も馬の様子を見てオーナーとも相談して決めたい」と出否に関しては慎重な姿勢だ。
《美浦》天皇賞・秋3着ペルーサ(藤沢和、牡4)は、横山典騎手が騎乗して坂路で4ハロン51秒4をマーク。「前走を使って落ち着きが出た。体重は増えているかもしれないが問題ないし、もうゲートも心配していない」と、藤沢和調教師は意欲を見せた。