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今週の阪神競馬のメーンはGII産経大阪杯。天皇賞・春(4月29日、京都、GI、芝3200メートル)のステップとなる重要な一戦だ。今年はGIホース3頭に上がり馬フェデラリストが加わる豪華メンバー。注目は有馬記念5着以来となるトーセンジョーダン。今回は岩田康誠騎手との新コンビで挑む。
昨年秋の古馬GI戦線を引っ張った実力馬が、ターフに戻ってくる。天皇賞・秋を日本レコード1分56秒1で制したトーセンジョーダンが、天皇賞・春に向けて始動。休み明けながら、徐々に動きも良くなってきた。
GI初制覇後はジャパンCでブエナビスタのクビ差2着。最後は女傑に根負けしたが、追い込んだ天皇賞・秋とは一転、好位から粘り込む強い内容だった。有馬記念も再び正攻法でオルフェーヴルから0秒3差5着とGI馬の意地を見せた。
昨秋の古馬王道のGI3レースで全て掲示板に載ったのはこの馬だけだった。サバイバルレースを戦い抜いた実力は、現役トップクラスなのは確か。グランプリ後は疲れを取って、ここを目標に乗り込んできた。
22日の栗東での1週前追い切りは、3頭併せで最先着した。CWコースで6ハロン83秒5、3ハロン39秒3-12秒1をマーク。まだ追い切り本数が少なく本来の動きとまではいかなかったが、ひと追いごとに良化し、池江寿調教師の感触も上々だ。
「2カ月ほど放牧に出て、帰厩後2週間ほどになる。レースの週にもう1度やれば臨戦態勢は整うだろう。1週前の動きもそれまでに比べるとずいぶんと良くなったし、しっかり追った効果も見込める」
今回は岩田康騎手と新コンビを組む。追い切りにも騎乗して感触を確かめており、「最初乗った時はもこもこしていたけど、1週前の動きはさすがという印象を受けた」といい感触を得ている。25日の阪神競馬では騎乗機会連続9連対のJRAタイ記録をマーク。手綱さばきは冴えている。
最近では産経大阪杯の勝ち馬から昨年のヒルノダムール、2007年のメイショウサムソンが、次走で春の盾を制した。トーセンジョーダンも距離の融通が利くタイプ。史上6頭目となる2000メートルと3200メートルの天皇賞制覇へ、前哨戦で弾みをつけておきたい。