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サマーシリーズが終了し、中央競馬は秋のGIモードに切り替わる。3日間開催の中日17日は、阪神で3着までに秋華賞の優先出走権が与えられるTR「第41回ローズS」が行われる。本番で待ち受ける2冠牝馬リバティアイランドに唯一、土をつけたのがオークス4着馬ラヴェルだ。経験豊富な実力派が始動戦でどんな走りを見せるか。
TRを勝って女王に果たし状を叩きつける。ラヴェルは小倉芝1800メートルの新馬戦を勝って挑んだアルテミスSをメンバー最速となる上がり3ハロン33秒0で伸びて大外一気に差し切った。クビ差の2着に下したリバティアイランドはその後、阪神JF―桜花賞―オークスと3連勝。のちの2冠牝馬をただ1頭、負かしているのがこの馬だ。
阪神JF、桜花賞はともに11着と結果を残すことができなかったが、前走のオークスでは好位でロスのない競馬をして4着。「内枠が良かった。壁を作れて、すべてがうまくいった」と、安藤助手は振り返る。改めて地力の高さを示した。
オークスから4カ月ぶりの始動戦。1週前追い切りは栗東CWコースで坂井騎手を背にゴール前で軽く仕掛けられて6ハロン85秒6、ラスト1ハロン11秒5をマークした。「折り合いに少し難しいところがあるのでリズム良く進み、しまいを伸ばすようにとの指示。動き、時計ともに良かった。1週前としては好内容。春より背が伸びたね」と、安藤助手の表情は明るい。
若干、距離の長かったオークスから勝ち鞍のある9ハロンへ3ハロン短縮するのはプラス。「自分自身でバランスが取れるようになるのは、まだ先」と、同助手はあえて課題を口にするが、それだけ伸びしろがあるということ。重賞2勝目を飾り、弾みをつけて女王が待つ淀のGIへ向かいたい。(夕刊フジ)