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近年のサマーGPは〝雪辱の歴史〟だ。12年以降の10回で前走からの連勝で制したのは、15年ラブリーデイのみ。あのオルフェーヴル、ゴールドシップといったチャンピオンホースも、ショッキングな敗戦を乗り越えて復活Vを果たした。
エフフォーリアが歴史に名を刻む。
今年初戦の大阪杯の9着だけで見限る必要はまったくない。皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念を圧倒的な強さで制し、昨年の年度代表馬に輝いたスーパーホースなのだ。横山武騎手も、「エフフォーリアがあんなものじゃないと僕が一番感じているし、一番強いということも僕が一番知っています」と逆転への決意をにじませる。
復活Vを予感させるポイントは2つある。まずは調整過程。この中間、陣営は併走パートナーのレベルを上げてきた。現在、鹿戸厩舎で最も調教駆けすると思われるウインカーネリアン(18日の米子SでV)を相手に8日、12日、15日と3度の併せ馬を敢行。今までにないハードワークをこなし、体は輸送前で518キロ(前走時522キロ)とシェイプアップできている。
もうひとつのポイントは馬具の工夫。最終追いで装着したブリンカーの効果がかなり期待できそうなのだ。極浅のものだが、エフの追い切りとしては久々にしびれる手応えで、4コーナーから直線まで一文字に駆け抜けたように見えた。「1週前とは明らかに馬のうなり方が変わっています。やっとエフフォーリアらしさが見られたかなと思います」と、主戦からも笑みがこぼれた。
気力、体力がそろえば、あとは能力の違いを見せるだけ。最強馬として君臨した昨秋の姿を取り戻す。
究極の3連単はエフを自信の1着に固定。2着にタイトルホルダーとパンサラッサの強力先行馬2頭を据えた12点で勝負だ。(夕刊フジ)