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もともとは夏の中京開催を彩る芝2000mの名物G2だったが、1996年のG1昇格にともない距離を芝1200mに短縮。2000年から施行時期も3月下旬へと移し、春の最強スプリンターを決める一戦となった。G1昇格を受けて国内のトップスプリンター大挙出走するようになり、G1として最初に行われた第26回(1996年)の勝ち馬フラワーパークは、秋のスプリンターズステークスも制して春秋スプリントG1連覇を達成。このほかにも、第31回(2001年)のトロットスター、第39回(2009年)のローレルゲレイロ、第43回(2013年)のロードカナロア、第48回(2018年)のファインニードルが、春と秋のダブルタイトル獲得に成功している。なお、過去に2連覇を果たしたのは、第40~41回(2010~2011年)のキンシャサノキセキに限られる。一方で、第30回(2000年)のキングヘイロー、第35回(2005年)のアドマイヤマックスのようにクラシックや中距離戦線では花開かずも、短距離に路線を転じてG1ホースに上り詰めた例も少なくない。ほか、2015年には香港から勇躍参戦したエアロヴェロシティ/Aerovelocityが、外国調教馬初の勝利を飾っている。
▼2013年はロードカナロアが1番人気に応えて優勝。春と秋のダブルタイトル獲得に成功。
1967年に4歳(現在の3歳)以上で争われる別定重賞として創設された「中京大賞典」が前身で、1971年に高松宮殿下から優勝杯を賜ったのを機に「高松宮杯」に改称された(回次はこの年からカウントされるようになる)。舞台は中京競馬場の芝2000mで、長らく条件変更のないまま夏の中京開催を代表するレースとして定着。1984年のグレード制導入時にはG2に格付けされた。従来、JRAには短距離戦のビッグレースが設けられていなかったが、1990年に芝1200mで行われるスプリンターズステークスがG1に昇格。この路線のレベル上昇が顕著になったことを受けて「春シーズンにも王者決定戦を作ろう」という声が高まり、1996年にG1昇格かつ800mの距離短縮、さらには開催時期を前倒す大幅なリニューアルが高松宮杯に施された。JRAの中央場所以外では初のG1であり、以来スプリンターズステークスと双璧を成す短距離戦の頂点に君臨するようになる。その後、1998年に「高松宮記念」に名称変更。2011~2017年はグローバルスプリントチャレンジの対象レースとして施行されていた。
1986年以降の優勝馬を掲載しています。
優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記と統一しています。
回数 | 開催日 | 優勝馬 |
---|---|---|
第54回 |
2024年3月24日
中京
芝1200m
|
マッドクール
栗
牡5 坂井瑠星
池添学
|
第53回 |
2023年3月26日
中京
芝1200m
|
ファストフォース
栗
牡7 団野大成
西村真幸
|
第52回 |
2022年3月27日
中京
芝1200m
|
ナランフレグ
美
牡6 丸田恭介
宗像義忠
|
第51回 |
2021年3月28日
中京
芝1200m
|
ダノンスマッシュ
栗
牡6 川田将雅
安田隆行
|
第50回 |
2020年3月29日
中京
芝1200m
|
モズスーパーフレア
栗
牝5 松若風馬
音無秀孝
|
第49回 |
2019年3月24日
中京
芝1200m
|
ミスターメロディ
栗
牡4 福永祐一
藤原英昭
|
第48回 |
2018年3月25日
中京
芝1200m
|
ファインニードル
栗
牡5 川田将雅
高橋義忠
|
第47回 |
2017年3月26日
中京
芝1200m
|
セイウンコウセイ
美
牡4 幸英明
上原博之
|
第46回 |
2016年3月27日
中京
芝1200m
|
ビッグアーサー
栗
牡5 福永祐一
藤岡健一
|
第45回 |
2015年3月29日
中京
芝1200m
|
エアロヴェロシティ
外
セ7 Z.パートン
オサリバ
|
第44回 |
2014年3月30日
中京
芝1200m
|
コパノリチャード
栗
牡4 M.デムーロ
宮徹
|
第43回 |
2013年3月24日
中京
芝1200m
|
ロードカナロア
栗
牡5 岩田康誠
安田隆行
|
第42回 |
2012年3月25日
中京
芝1200m
|
カレンチャン
栗
牝5 池添謙一
安田隆行
|
第41回 |
2011年3月27日
阪神
芝1200m
|
キンシャサノキセキ
美
牡8 U.リスポリ
堀宣行
|
第40回 |
2010年3月28日
中京
芝1200m
|
キンシャサノキセキ
美
牡7 四位洋文
堀宣行
|
第39回 |
2009年3月29日
中京
芝1200m
|
ローレルゲレイロ
栗
牡5 藤田伸二
昆貢
|
第38回 |
2008年3月30日
中京
芝1200m
|
ファイングレイン
栗
牡5 幸英明
長浜博之
|
第37回 |
2007年3月25日
中京
芝1200m
|
スズカフェニックス
栗
牡5 武豊
橋田満
|
第36回 |
2006年3月26日
中京
芝1200m
|
オレハマッテルゼ
栗
牡6 柴田善臣
音無秀孝
|
第35回 |
2005年3月27日
中京
芝1200m
|
アドマイヤマックス
栗
牡6 武豊
橋田満
|
第34回 |
2004年3月28日
中京
芝1200m
|
サニングデール
栗
牡5 福永祐一
瀬戸口勉
|
第33回 |
2003年3月30日
中京
芝1200m
|
ビリーヴ
栗
牝5 安藤勝己
松元茂樹
|
第32回 |
2002年3月24日
中京
芝1200m
|
ショウナンカンプ
美
牡4 藤田伸二
大久保洋
|
第31回 |
2001年3月25日
中京
芝1200m
|
トロットスター
美
牡5 蛯名正義
中野栄治
|
第30回 |
2000年3月26日
中京
芝1200m
|
キングヘイロー
栗
牡5 柴田善臣
坂口正大
|
第29回 |
1999年5月23日
中京
芝1200m
|
マサラッキ
栗
牡6 藤田伸二
増本豊
|
第28回 |
1998年5月24日
中京
芝1200m
|
シンコウフォレスト
美
牡5 四位洋文
栗田博憲
|
第27回 |
1997年5月18日
中京
芝1200m
|
シンコウキング
美
牡6 岡部幸雄
藤沢和雄
|
第26回 |
1996年5月19日
中京
芝1200m
|
フラワーパーク
栗
牝4 田原成貴
松元省一
|
第1~16回(1971~1986年)は6月下旬。第17~25回(1987~1995年)は7月上旬~中旬。第26~29回(1996~1999年)は5月中旬~下旬。第30回(2000年)以降は3月下旬に開催されている。
施行場所:中京芝1200m(左回り) 出走資格:4歳以上 1着賞金:1億7000万円 負担重量:定量
2000mのG2時代は歴史的名馬クラスの参戦も多く、第4回(1974年)はハイセイコーが61キロを、第7回(1977年)はトウショウボーイが62キロの酷量を背負い、それぞれ貫禄勝ちを収めている。ちなみに、トウショウボーイは単勝元返しでの勝利だった。
1971年 | 中京芝2000m、4歳(現在の3歳)以上、別定、「高松宮杯」として創設 |
1979年 | 阪神芝2000mで施行 |
1984年 | G2(国内独自)に格付け |
1988年 | オグリキャップが中京芝2000mのコースレコードを更新 |
1989年 | 混合競走に指定 |
1993年 | 京都芝2000m(内)で施行ロンシャンボーイが京都芝2000m(内)のコースレコードを更新 |
1996年 | G1(国内独自)に昇格施行距離を芝1200m、負担重量を定量に変更指定交流競走に指定フラワーパークが中京芝1200mのコースレコードを更新 |
1998年 | 競走名を「高松宮記念」に改称 |
2000年 | 出走資格を5歳(現在の4歳)以上に変更 |
2001年 | 国際競走に指定 |
2007年 | 国際G1に格付け |
2011年 | 「グローバルスプリントチャレンジ」に指定(~2017年)阪神芝1200mで施行キンシャサノキセキがレース史上初の2連覇を達成4位入線のダッシャーゴーゴーは進路妨害により11着に降着 |
2013年 | ロードカナロアが中京芝1200mのコースレコードを更新 |
2016年 | ビッグアーサーが中京芝1200mのコースレコードを更新 |
2020年 | COVID-19の流行により無観客競馬として開催 1位入線のクリノガウディーは進路妨害により4着に降着 |