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平地最長距離GIだけに、距離適性にこだわりたいが、(1)産駒が3000メートル以上のJRAGIを勝った種牡馬、(2)自身が現役時に3000メートル以上のJRAGIで連対した種牡馬、の2項目だけでも、今回の出走予定馬18頭中13頭が該当する。それ以外の馬でも、母の父が典型的ステイヤーという馬もおり、スタミナ自慢が集結した。今年は母系の質も重視したい。
必然的に、最高評価はフォゲッタブルにたどり着く。父は自身が菊花賞馬であり、産駒も距離が延びていいタイプが目立つ。昨年も、菊花賞で産駒がワンツーフィニッシュ。まして、母エアグルーヴはジャパンCで2年連続2着と、長丁場にも適応しうる資質を見せていた。晩成の血が開花した今、死角はない。
昨年の覇者マイネルキッツは、ダンジグ系ながらスタミナ豊富なチーフズクラウンの系統。母の父サッカーボーイも自身の距離適性以上に産駒はスタミナが豊富で、長丁場こそ適している。
父子4代天皇賞制覇という偉業がかかるホクトスルタンは、メジロアサマ~メジロティターン~メジロマックイーンと連なるステイヤーの血を受け継いだ。近親も活躍馬が多い。父がオペラハウスで近親にサンデーサイレンスがいるトーセンクラウンも、地味な印象以上にスタミナ豊富な好配合。また、ステイゴールド×サドラーズウェルズで、曾祖母ピジェットが愛セントレジャー(芝2800メートル)勝ち馬というジャミールも、長丁場では魅力十分だ。
紅一点のメイショウベルーガは、母系にスタミナ豊富な血が集まっている。父フレンチデピュティはダート、マイルの実績が豊富だが、一昨年の天皇賞(春)を制したアドマイヤジュピタも出した。距離はこなせる配合だ。
エアシェイディは9歳でも衰えはない。だが、菊花賞馬エアシャカールが近親とはいえ、全体的には中距離向き。前記した馬たちに比べるとやや見劣る印象だ。(血統取材班)