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栗東の西園正都厩舎は先週、京王杯2歳S(エーシントップ)をはじめ3勝の固め打ち。今週のマイルCSにはサダムパテック、コスモセンサー、シルポートの個性派3頭がスタンバイし、GI獲りを狙う。堀厩舎の3頭出しがクローズアップされているが、勢いに乗る西園厩舎の“3本の矢”も侮れない。
逃げ、先行、差しと多彩な“3本の矢”が淀の金的を射止める。安田記念に続き3頭出しで挑む西園調教師は穏やかな笑みをたたえて切り出した。
「みんなが、それぞれに楽しみやね。どれも、そんな人気にはならないでしょうけどね」
西園厩舎はGI初出走となった2001年阪神JFをタムロチェリーで勝ち、10年マイルCSをエーシンフォワードで優勝。JRA重賞20勝のうち、芝1600メートルで7勝を挙げるマイラー王国だ。
筆頭格は重賞3勝で、春の安田記念(9着)で1番人気に支持されたサダムパテックだ。前走の天皇賞・秋は8着だったが、勝ち馬からコンマ6秒差と内容は悪くない。4カ月半ぶりを使われた効果は大きく、距離短縮で巻き返す。
「ユタカ(武豊騎手)が『もう1回乗りたい』と言ってきた。2000メートルで勝っているが、乗った騎手はみんな『マイルが一番いい』と言うし、切れ味を生かせればおもしろい」とトレーナーは好感触を得ている。
コスモセンサーは安田記念で15番人気ながら3着と健闘した。前走の富士Sは8着だが、「1週前追い切りも動いたし、使ってよくなっている。シルポートを見ながらいけるのもいいね」と先行抜け出しを狙う。
シルポートはこの舞台でマイラーズC勝ちが光る。「距離が短くなるのはいいし、ゆっくりといければ」と西園調教師。単騎逃げに持ち込んでアッと言わせるか。
レースでは、3頭とも厩舎のトレードマーク『水色地に赤い星』のメンコ(覆面)をつけて疾走。ターフの“赤い3連星”から目が離せない。 (森田実)
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