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1週間の密着取材で、オークスの勝ち馬を探すGI限定企画。連載4日目は枠順が確定し、大阪サンスポ・渡部陽之助記者(37)は、5分の4で抽選を突破したペプチドサプルに注目した。今回の有力候補たちと常に接戦してきた隠れた実力馬は、距離延長を味方に一発を狙っている。
枠順が決まる木曜日。5分の4の抽選を突破して、ペプチドサプルの出走が確定した。前走の矢車賞(500万下)の力強い走りから、出走がかなえば面白そうだと注目していた。枠も内めの〔3〕枠(5)番が当たり、これは取材しないわけにはいかない。
栗東トレセン事務所で武助手を直撃すると、「内枠でいいところですね。ロスなく運べるんじゃないでしょうか。今年は何があるかわからないメンバー。強運の持ち主ですから、一発があってもいいと思いますよ」と笑みを浮かべた。
抽選組だが、知る人ぞ知る実力馬だ。5分の1の抽選をクリアした阪神JFは4着。今年も紅梅Sはシンハライトに0秒2差の4着、アネモネSはチェッキーノに0秒2差の3着、忘れな草賞でロッテンマイヤーの2着など、今回の有力といわれる馬たちと接戦を演じてきた。
「戦ってきた相手も強いからね。しまいは確実だし、あとは脚の使いどころを間違わなければ」と木原調教師も大舞台に気合十分。2400メートルについて武助手は、「桜花賞を狙っていたので短いところを使っていましたが、エンジンがかかるのが遅いタイプなので、距離が延びるのはいい」。勝ちみの遅さを2400メートルでカバーし、有力馬たちが未知の距離を苦にすれば、浮上の余地はあるのではないか。
中1週の強行軍も気になるが、武助手は「この馬のセールスポイントのひとつはタフさ。使っても使い減りするところがないですからね」と一笑に付す。そして、「追い切りの動きもよかったし、ずっと状態がよくてダメな時がないんです。2歳の入厩時から注文のつかない馬。高いレベルを維持しているし、今回も力は出せそう」と締めくくった。GIを勝つために必要な“運”ももっており、印はいるか…。
栗東トレセンでの取材は完了。美浦トレセンに移動して、20日は気になる関東馬をチェックする。 (渡部陽之助)
★抽選
オークスは4頭の枠を賞金900万円の5頭で抽選となり、アドマイヤリード、ダンツペンダント、ビッシュ、ペプチドサプルが突破し、キンショーユキヒメが除外となった。
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