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新潟芝1600mで施行される2歳限定のG3。
2013年の勝ち馬ハープスターは桜花賞馬、2着馬イスラボニータは皐月賞馬へ飛躍を遂げた。
また、一昨年の勝ち馬セリフォスは、昨年マイルCSを制覇と、コンスタントに出世馬を輩出している。
今年の出走馬のなかに、後のG1馬はいるのか。データは過去10年分を使用する。
逃げた馬の成績は【0-1-1-8】。内訳は2017年5番人気2着コーディエライトと2021年2番人気3着オタルエバー。
それ以外の8年で逃げた馬は、最も人気でも5番人気。なんとも言い難いが、直線の長い新潟外回りなので、逃げ粘りは厳しいとみるのがベターか。
逃げ残りのあった年の共通点を探ると、前半3ハロンは2017年36秒6、2021年36秒2と遅い。
36秒以上の年は6年あり、その内5年は逃げ馬が掲示板に載っている。
逃げ残れるか否かのペース的な分岐点はこのあたりにありそう。
新潟芝1600mのスタートは向こう正面半ば。
3コーナーまでは548mと、スタンド前の直線に負けず劣らずこちらも長い。
前述したとおり、2歳戦は緩い流れが多いものの、同じ舞台の古馬重賞、今年の関屋記念は前半3ハロン34秒5。組み合わせ次第で速い流れになる。
コーナーを過ぎると、息の入るペースになりやすく、最後は659mの直線で叩き合い。末脚に長けた馬にはもってこいのコース。
新潟2歳Sでも上がり最速馬は【7-2-1-0】。勝利率70%、複勝率100%はなかなか。
また、3着以内へ好走した30頭中全馬が、前走で上がり1位か、2位の脚を使っていた。
スローが多いとはいえ、スロー過ぎると、馬群はいわゆる団子のような状態になるため、キレる脚のない前の馬は、キレる脚をもつ後ろの馬にやられる。
こうなると、一にも二にも末脚という感じもするが、逃げ馬に注目してみる。
前走逃げた馬はショウナンマヌエラのみ。というか、全馬全キャリアのなかで、逃げ経験があるのはこの馬しかいない。
ショウナンマヌエラの前走は中京マイルの新馬戦。前半3ハロンは37秒9と、稍重の馬場を考えても遅い。
このスピードで果たして逃げられるかとも思うが、前走番手で競馬をした有力馬エンヤラヴフェイスやヒヒーンは、この時期に逃げたくないだろう。
どうしても競り合うイメージは湧かず、ほぼほぼスローからの上がり勝負とみていいのではないか。
◎アスコリピチェーノ。新馬戦は東京芝1400m。前半3ハロン36秒4の緩い流れを4角では11番手、馬群の中にいた。
残り400mを切ったあたりで馬場の外へ持ち出されると、伸び脚良く2馬身半差の快勝。ペースを考えると、着差以上に強い。
前半が緩いだけに時計は平凡ながら、なかなかの勝ちっぷり。折り合いもつくし、マイルもこなしてくれそう。
馬券は単複とショウナンマヌエラへの馬連・ワイド。
(文・垣本大樹)