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東西の現場記者が週末の重賞レースの焦点を語り合う「今週の重賞 見どころ狙いどころ」。今回はチャンピオンズCの前哨戦・みやこSを中心に討論。東京サンスポの漆山記者はウェスタールンド、大阪サンスポの宇恵記者はスマハマを有力候補に挙げた。
宇恵 えっ、なんで“灯台王”がおるん? 今週の中央競馬はGIの谷間。『GI因数分解』の出番ちゃうで。
漆山 東大王です。“-もと暗し”みたいに言わないでくださいよ。GIじゃなくても、クリアに分析します。
宇恵 それなら早速、得意の数字でアプローチをよろしく。まずは、みやこSから。
漆山 フェブラリーS勝ち馬で、実績断然のインティは中央場所のスピード勝負は歓迎ですが、斤量の59キロがどうか。2009年以降のJRAダート重賞で59キロを背負った馬は【2・3・3・10】と微妙な数字。前走4着以下から連対したのは1頭だけとデータ的には強く推せないですね。
宇恵 帝王賞6着以来だけど、気配はかなりいい。月曜朝、厩舎で見た体は素晴らしかった。和田助手も「リフレッシュして、体質の弱いところが解消されてきました。体は完成形ですし、体調面も前回と比べていいですよ」と前向きだった。
漆山 インティを目標に各馬が早めに動く展開なら、末脚自慢のウェスタールンドの出番がきそう。去年のチャンピオンズC(2着)でマークした上がり3ハロン34秒4は、1986年以降のダ1800メートル戦で最速値。今年の重賞、オープンで【2・2・0・2】の成績を残すスミヨンの手綱だけに目が離せません。
宇恵 データではない単純な数字ならスマハマやで。前走の名鉄杯は時計が出やすい重馬場とはいえ、1分47秒6のレコードタイムでV。7戦【4・1・1・1】と堅実で、3勝を挙げるダ1800メートルもベスト。木下助手も「休み明けでも勝っている馬。1週前もしっかりとやれましたしね」と話していたし、態勢は整っている。
漆山 アルゼンチン共和国杯の方は、2年連続で連対馬が出ている六社S組が狙い。去勢して軌道に乗ってきたアフリカンゴールド、当レース過去3勝のハーツクライ産駒であるトラストケンシンが気になります。
宇恵 アイスバブルは前走の内容から小回りは不向き。コーナーの広い東京競馬場で巻き返しがありそうだな。