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毎日王冠の追い切りが2日、東西トレセンなどで行われた。栗東では、安田記念を制したインディチャンプが、坂路の併せ馬で4ハロン51秒1。力強い走りで1馬身半先着し調教評価『S』となった。4カ月ぶりの始動戦に向けて、仕上がりは上々だ。
前夜の雷雨で湿ったウッドチップを力強く蹴り上げた。春のマイル王・インディチャンプが、4カ月ぶりの復帰戦に向けて確かな伸び。動きを見届けた音無調教師は満足げに切り出した。
「予定通りの併せ馬で速い時計を出して、これでできたんじゃないかな。このひと追いと輸送で前回からプラス2、4キロくらいで出せそう」
京都大賞典に出走するダンビュライトと、2週続けて併せ馬を敢行。先行する形でパワフルに駆け上がっていく。ゴール前で軽く仕掛けられるともうひと伸びしてフィニッシュ。余力残しで4ハロン51秒1-12秒3をマークして、1馬身半先着した。調教評価はただ1頭、最高評価の『S』。目一杯の仕上げではないが、しっかり負荷をかけて態勢を整えてきた。
昨春の毎日杯3着以来の1800メートル戦ながら、舞台設定はいい。東京コースでは2戦2勝、左回りでは3戦3勝と無類の強さを発揮する“サウスポー”。福永騎手は「左回りでは走りがよりスムーズ」とうなずく。また、春の始動戦(マイラーズC4着)に比べて精神面の成長があるのも心強い。担当の内徳厩務員は「マイラーズCは帰厩時からうるさくて、それをレースまで引きずっていた。今回は落ち着いているよ」と違いを証言する。
音無調教師は「距離は少し長い気がするけど、やってみないと分からない。ここで走れれば今後の幅が広がる」と結んだ。春秋マイルGI制覇を狙う今シーズン初戦。得意の舞台で王冠を勝ち取り、大一番に駒を進める。(川端亮平)
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