【オークス 俺のチェックポイント】桜花賞組の牙城を崩すなら忘れな草賞組だ タガノエルピーダの可能性を探った
ヴィクトリアマイルは14番人気のテンハッピーローズが大金星。競馬は何が起こるかわからないと改めて感じた。今週のオークスは桜花賞馬ステレンボッシュを筆頭に1冠目を走った馬が上位人気を形成しそうだが、そう簡単にいくだろうか。
というわけで、忘れな草賞を勝って参戦するタガノエルピーダにスポットライトを当ててみた。過去10年で桜花賞組は7勝。それに続く2勝を挙げているのが、忘れな草賞組。雨の栗東トレセンで、和田助手に話を聞いた。
「桜花賞とオークスは別モノだと考えています。強い相手はいますが、順位はコロコロと変わると思う。どこまでできるか、楽しみです」
挑戦者の立場を強調しつつ、色気は十分にありそうな口ぶりだ。
忘れな草賞は、桜花賞と同日に行われることから〝残念桜花賞〟と呼ばれている。その前走は前3頭が後続を引き離してレースを引っ張る形。離れた4番手から4コーナーで一気に前を捕まえると、直線ではねじ伏せた。初の2000メートルにも対応し、1分59秒4で走破。2015年ミッキークイーン(2分3秒5)、19年ラヴズオンリーユー(2分0秒6)と、のちにオークスを制した2頭よりも速いことは注目に値する。
今回はさらなる距離延長となるが「最初はマイルの馬かなと思っていましたが、長い方が合っているかもしれません」と手応えを口にする。8日には初コンビのM・デムーロ騎手を背に、栗東CWコースで6ハロン83秒7-11秒8をマークして余力十分に併入。「ジョッキーから『なかなかだよ』と評価していただきました。変な癖もないし、心配はしていません」と準備は万端だ。
「ゲートも苦にしないし、ポジションをスッととれる。シャープに切れるというより、ジワジワと脚を使えます」
朝日杯FSで牡馬相手に3着と好走し、注目を集めていた素質馬。桜花賞には出走できなかったが、むしろオークスで大仕事をするタイプでは。チャンスは十二分と思える取材となった。(北池良輔)
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