名馬への登竜門として知られる若駒Ｓ（芝２０００メートル）が２３日、京都競馬１０Ｒで行われ、藤田伸二騎乗で２番人気のヒルノダムール（牡３歳、栗東・昆貢厩舎）が直線で内から鋭く抜け出し、２分２秒０（良）で快勝した。デビュー戦を圧勝し、断然の１番人気に推されたルーラーシップ（牡３歳、栗東・角居勝彦厩舎）は２着に敗れた。

　レースはファイブイーグルがハナを奪い、人気のルーラーシップは４、５番手から、ヒルノダムールはさらにその後ろにつける展開。直線に向くと、内を突いたヒルノダムールが一気に抜け出してリードを広げた。ルーラーシップは直線でいったん内に入れかけてから再度外に持ち出し、必死に追い込んだが差は詰まらず、１馬身１／２差の２着に入るのが精いっぱいだった。３着には５番人気のエクセルサスが入った。

　ヒルノダムールは父マンハッタンカフェ、母シェアエレガンス、母の父ラムタラという血統。通算成績は４戦２勝で、前走のラジオＮＩＫＫＥＩ杯２歳Ｓ（ＧＩＩＩ）では大物と評判のヴィクトワールピサに０秒２差の４着と好走していた。なお、２着に敗れたルーラーシップは昨年暮れの新馬戦を楽勝。母が女傑エアグルーヴ、父が変則２冠馬のキングカメハメハという超良血馬で、そのレースぶりが注目されていた。

　８９年に創設された若駒Ｓの過去の優勝馬には、ダービーなどＧＩ４勝のトウカイテイオー、３冠馬でＧＩ７勝のディープインパクト、昨年の皐月賞馬アンライバルドといった名馬が名を連ねており、毎年のように活躍馬を輩出する出世レースとして知られている。

この記事はいかがでしたか？

 (0)