Tip coliseum > N.Okamura's TipVICTORIA MILE G1 - 12/5/2024 Tokyo11R |
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ラップギアコース適性値【瞬8平2消0】に近い比率の馬が有利 番馬名 【ラップギア】瞬発指数 01ライラック【瞬2平1消0】107 02フィアスプ【瞬2平3消1】105 03スタニング【瞬4平3消0】110 04コンクシェ【瞬4平3消0】104 05ウンブライ【瞬2平3消0】109 06マスクトデ【瞬5平0消0】111 07ハーパー 【瞬3平1消0】107 08サウンドビ【瞬2平3消0】106 09テンハッピ【瞬5平4消1】102 10ナミュール【瞬3平4消0】111 11ルージュリ【瞬5平1消0】 99 12キタウイン【瞬2平1消0】 98 13モリアーナ【瞬1平2消0】107 14フィールシ【瞬3平5消0】103 15ドゥアイズ【瞬4平2消0】106 春の最強牝馬決定戦として すっかり定着したヴィクトリアマイル、直線の長い東京芝1600メートル・コースということで末脚自慢が そろうレースです。特に前週の(同コースG1) NHKマイルカップでは派手な追い込みが決まることも少なくはないだけに、その再現を狙う向きも少なくはない のでしょう。 しかし創設から18年が経過して 見えてきたヴィクトリアマイルの傾向は、意外なほどの前残り。 "前走上がり最速、もしくは2位" でヴィクトリアマイルを優勝できた馬は過去17年で2017年アドマイヤリードの1頭だけであり、延べ68戦1勝という ちょっと信じがたい数字にもなっています(勝率1.5%)。 しかし上がり3ハロンのタイムが「速いから良くない」と言うのも おかしな話ですね。それだとヴィクトリアマイルを勝たせるためには、直線を ゆっくり走らせたほうが良いということにもなってしまいます。 そうではありません。速く走るのが良くないのではなく、つまりは後方で末脚に賭けるようなレース運びが良くないということです。そこで調べてみたのが "4コーナー10番手以下" での勝ち鞍を持っていた馬の、ヴィクトリアマイルでの成績。やはり これらの馬は人気を集める割に 走れていませんでした。 ■ヴィクトリアマイル出走馬、4コーナー10番手以下での勝ち鞍 あり 131戦【 6- 4- 8-113】勝率5% 単回収22% 複回収 51% なし 187戦【12-14-10-151】勝率6% 単回収98% 複回収127% 合計 318戦【18-18-18-264】勝率6% 単回収67% 複回収 96% ※JRA競走のみ 今年の出走メンバーで "4コーナー10番手以下" での勝ち鞍を持っている馬は (1)ライラック (2)フィアスプライド (6)マスクトディーヴァ (9)テンハッピーローズ (10)ナミュール (11)ルージュリナージュ (12)キタウイング (13)モリアーナ の8頭で、 "4コーナー10番手以下" での勝ち鞍を持っていない馬は (3)スタニングローズ (4)コンクシェル (5)ウンブライル (7)ハーパー (8)サウンドビバーチェ (14)フィールシンパシー (15)ドゥアイズ の7頭。2強想定の(6)マスクトディーヴァと(10)ナミュールが共に後方からの競馬を得意としているだけに、これは面白いことになってきました。 ---------- このヴィクトリアマイルはハイペースがディフォルト。もっと言うと、NHKマイルカップからヴィクトリアマイル、安田記念と続く『東京芝1600mのG1シリーズ』は、いずれもハイペースになりやすく、その中でもヴィクトリアマイルはNHKマイルカップと同等のペースから、さらに速い上がりが要求されるレースです。良い機会なので『東京芝1600mのG1シリーズ』3レースの流れを比較してみましょう。 ■NHKマイルカップ 2006年 前半57秒5 後半59秒0 2007年 前半58秒5 後半60秒1 2008年 前半59秒2 後半59秒6 2009年 前半57秒2 後半58秒1 2010年 前半56秒3 後半58秒0 2011年 前半57秒6 後半58秒3 2012年 前半59秒9 後半59秒4 2013年 前半57秒8 後半58秒3 2014年 前半58秒4 後半58秒6 2015年 前半59秒3 後半58秒2 2016年 前半57秒7 後半58秒5 2017年 前半57秒9 後半57秒8 2018年 前半58秒0 後半58秒4 2019年 前半57秒8 後半58秒5 2020年 前半58秒0 後半58秒4 2021年 前半56秒9 後半57秒9 2022年 前半57秒4 後半58秒2 2023年 前半58秒4 後半59秒5 2024年 前半58秒3 後半58秒1 平均 前半58秒0 後半58秒7 ■ヴィクトリアマイル 2006年 前半59秒7 後半58秒6 2007年 前半58秒2 後半57秒7 2008年 前半60秒0 後半58秒0 2009年 前半58秒6 後半57秒7 2010年 前半57秒5 後半58秒6 2011年 前半55秒9 後半58秒4 2012年 前半58秒2 後半58秒0 2013年 前半58秒2 後半57秒8 2014年 前半58秒0 後半57秒6 2015年 前半56秒9 後半57秒6 2016年 前半57秒2 後半57秒7 2017年 前半60秒1 後半58秒3 2018年 前半58秒3 後半57秒1 2019年 前半56秒1 後半56秒8 2020年 前半56秒7 後半56秒4 2021年 前半57秒6 後半56秒7 2022年 前半58秒0 後半57秒5 2023年 前半58秒5 後半58秒0 平均 前半58秒0 後半57秒7 ■安田記念 2006年 前半58秒1 後半57秒8 2007年 前半57秒5 後半58秒2 2008年 前半57秒9 後半58秒1 2009年 前半57秒4 後半60秒1 2010年 前半56秒3 後半58秒1 2011年 前半57秒0 後半58秒1 2012年 前半56秒3 後半57秒5 2013年 前半57秒0 後半57秒6 2015年 前半57秒3 後半57秒7 2016年 前半59秒1 後半58秒0 2017年 前半57秒1 後半57秒6 2018年 前半56秒8 後半57秒1 2019年 前半57秒0 後半56秒4 2020年 前半57秒3 後半57秒4 2021年 前半57秒8 後半56秒8 2022年 前半58秒7 後半57秒6 2023年 前半57秒6 後半57秒2 平均 前半57秒4 後半57秒7 ※ヴィクトリアマイルが創設された2006年以降。 ※超不良馬場施行の2014年 安田記念は除く。 めちゃめちゃ見づらいので平均だけを抜け出すと、こんな感じに。 ■NHK平均 前半58秒0 後半58秒7 ■ヴィク平均 前半58秒0 後半57秒7 ■安田記平均 前半57秒4 後半57秒7 つまりは、NHKマイルカップと同程度のペースから、1秒近く速く上がってくるのがヴィクトリアマイル。それよりさらに0.5秒 前半が速く、しかもヴィクトリアマイルと同程度で上がらなければならないのが安田記念。しかしそのヴィクトリアマイルにしても、前日のG2・京王杯SCなんかと比べると、同等以上のペースで前半をこなし、ほぼ同等のペースで上がって来なければなりません。ヴィクトリアマイルのほうが200メートル長いのに。ヴィクトリアマイルは牝馬限定戦なのに。京王杯SCにしても かなりハイレベルな部類なのに。 余談になるのですが、NHKマイルカップの勝ち馬の平均タイムは、安田記念8着馬の平均タイムに相当。2011年の当時は「どういうこと?」ぐらいにしか思っていなかったのですが、何度 見直しても3歳で安田記念を勝った2011年のリアルインパクトが本当に凄過ぎます。たとえ斤量差があるにしても、ちょっとあり得ないぐらいの出来事でした。 ---------- ともあれ、先に挙げた「4コーナー10番手以下」のデータ、何が凄いかって、過去18年の内10回(56%)は該当馬同士の1-2着、4回(27%)は該当馬同士の1-2-3着で決まっている点ですね。G1では末脚自慢の馬が人気になりやすいので、これらの馬同士で決まると配当も跳ね上がります。 ■10番手以下勝ち鞍なしの馬 同士での1-2着例 2006年 馬連 1000円 馬単 1860円 2007年 馬連3万0740円 馬単7万3240円 2009年 馬連 5310円 馬単 6410円 2012年 馬連 5510円 馬単1万0720円 2013年 馬連 8030円 馬単1万2600円 2015年 馬連3万6880円 馬単7万3990円 2016年 馬連 3510円 馬単 9790円 2018年 馬連 4090円 馬単1万1730円 2019年 馬連 3700円 馬単 7670円 2022年 馬連 2010円 馬単 4010円 ■10番手以下勝ち鞍なしの馬 同士での1-2-3着例 2007年 3連複 23万5020円 3連単 228万3960円 2013年 3連複 3万5770円 3連単 19万3570円 2015年 3連複286万0480円 3連単2070万5810円 2019年 3連複 3万5490円 3連単 17万5040円 2022年 3連複 8270円 3連単 4万3780円 そう、JRA重賞 史上最高配当となっている2015年ヴィクトリアマイルの2000万馬券も、「4コーナー10番手以下に勝ち鞍を持たない」3頭での決着でした(該当馬9頭)。さすがに2000万馬券は出来すぎだとしても、7頭を3連単BOXで買うと210点。とんでもない配当が期待できる以上、ヴィクトリアマイルは下手に絞らず毎年このグループの3連単だけを延々と買い続けるべき なのではないか とさえ思えてしまいます。 ---------- (3)スタニングローズ (4)コンクシェル (5)ウンブライル (7)ハーパー (8)サウンドビバーチェ (14)フィールシンパシー (15)ドゥアイズ 繰り返しますが、今年の該当馬は上記の7頭。これは19年目で過去最少の頭数であり、個人的には3連単BOXの210点での購入を予定しています。ただ、この欄では210点を指定できないので、指数的に低めの(14)フィールシンパシーを削って、前走上がり最速の(5)ウンブライルは2着3着のみの買い目とし、合計100点。 昨年は同様の狙いで15番人気4着、8番人気5着、12番人気6着と なかなか惜しいところで逃してしまいましたが、残り200メートルまでは数通りの500万馬券を夢見ることが出来ました。ヴィクトリアマイルは波乱の歴史、今年も狙って行きます!! ---------- ※【ラップギア】とは、各レースラップのラスト4ハロンのみに注目した適性分析です。JRA発表のラップタイムを一定の公式に当てはめ、誰でも簡単に算出することができます。数値が大きければ良いというものではなく、コース適性値と“比率”の近い馬が有利だと考えられます。 ※ 瞬発指数は、“走破タイム”を一切考慮せず、ラップタイムを一定の公式に当てはめて算出した競走馬の能力値です。数値は全階級に対しての絶対値であり、下限70~上限130辺りだと考えられます。競走馬の能力は変動相場であり、1走ごとに変化します。 |
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