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有馬記念をさまざまな視点から分析し、上位馬をあぶり出す「必殺仕分け人」。3日目は調教編をお届けする。22日に行われた追い切りだけでなく、中間の調整過程や、前走との比較も含めたデータを検証。生き残った馬たちを、さらに仕分けていく。全6日間で検証する仕分け人は、早くも折り返し地点。生き残るのは果たしてどの馬か!?
今年は出走予定メンバー全馬が水曜日に追い切りを行った。3つの項目で仕分けていく。
〔1〕中間の調整(最大5点減)
重要なのは最終追いだけではない。中間の調整も大きなポイント。レース間隔別に検証する。
《3カ月以上》
もともと連対例のないローテだけに減点は不可避。生き残り馬で該当するドリームジャーニーは通常のパターンより早めに放牧先から帰厩しているが、いかに小柄で仕上がり早といえども、減点対象となる。4点減。
《中4週~》
JCより前のレースから参戦する場合、それなりの追い切り本数が必要となる。トーセンジョーダンは今月はじめから時計を出し始め、コンスタントに追い切りを重ねてきた。ただし、時計的に物足りなさがあり2点減。レッドディザイアは米国からの帰国後という点を差し引いても、帰厩後の追い切り本数、タイム、動きとすべてが物足りない。5点減。
《中3週》
JC組が該当。時計を出し始めるタイミングが遅いと、疲労回復の観点が疑問視される。レース10日後をメドに、すぐ時計を出した馬は減点しない。14日後程度まで時計を出さずにいた馬は2点減。オウケンブルースリとブエナビスタ、ローズキングダムが該当する。
《中2週》
連対例がなく、減点はやむを得ないが、生き残り馬に対象馬はいない。
《中1週》
これも連対例なし。トゥザグローリーはレース7日後に時計を出すなど疲れはなさそうだが、2点減は避けられない。
〔2〕追い切りの動き、騎乗者(最大10点減)
サンスポ調教担当班の採点をもとに、減点対象を決める。S、A評価は減点なし。B評価は4点減、C評価は8点減とする。また、過去10年の連対馬20頭のうち13頭は、実戦で騎乗する騎手が追い切りに騎乗した。それ以外の騎乗者が乗った場合は一律2点減。レッドディザイア、メイショウベルーガは10点減と大きなマイナスとなる。オウケンブルースリも6点減で、ドリームジャーニーが4点、ブエナビスタとトゥザグローリーが2点減。
〔3〕前走との比較(最大5点減)
前走時より極端に時計が遅い馬、動きが目立たない馬は減点対象。生き残り馬で特に該当する馬はいない。ブエナビスタは全体時計が前走時より遅いが、今回はCWコースが不良馬場でもあり、ラスト1ハロンが前走以上なら不安なしと判断する。
★3日目の結論
調教編で脱落するのはドリームジャーニーとレッドディザイアの2頭。前年覇者のドリームは、追い切りの動きが絶好調時に及ばず、中間の調整過程にも不安が残る。2項目の減点で、初日の減点と合わせてマイナス幅が大きくなったことから脱落となった。レッドディザイアは帰国後の調整に加えて今週の動きも今ひとつ。大幅な減点となり脱落した。また、前日まで満点評価だった2頭もそれぞれ減点があり、ブエナビスタは4点減で総合4位に後退。首位はローズキングダムで、2番手にはエイシンフラッシュとペルーサが微差で続く展開となっている。