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京都新聞杯を快勝後、骨折のために休養していたベストメンバーが、日経新春杯で8カ月ぶりに復帰する。「久々でも、いい仕上がり」と宮本調教師は好勝負を確信する。父マンハッタンカフェは昨年のリーディングサイアーで、今年もガルボが早くもシンザン記念を優勝。重賞初制覇の京都コース、さらに血の勢いを得て、Vゴールを決めたい!!
骨折明けの素質馬が、いきなり能力全開の構えだ。8カ月ぶりの実戦を迎えるのは、昨年の京都新聞杯を制したベストメンバー。宮本調教師が熱を帯びた口ぶりで復帰への手応えを語る。
「約2カ月、十分に乗り込んできました。先週乗った四位ジョッキーにも、“パワーアップしている”と言ってもらえましたから。久々でも、いい仕上がりですよ」
若葉Sを勝ち、皐月賞でも5着に好走。ダービー出走をかけて臨んだ京都新聞杯を1番人気で快勝した矢先に、両前脚トウ骨遠位端の骨折が判明した。夢舞台を目前に事態は暗転したが、トレーナーは「休養で馬がグンと良くなりました」と前向きにとらえている。
「昨年の春は、馬体重の数字(京都新聞杯は500キロ)を見ると大きな馬なのに、見た目が華奢でした。それが今ではトモもしっかりして、四輪駆動で走れる体になっているんです」
13日の計量で518キロの数字も、「すべて成長分でしょう」と宮本師。完成途上の段階であれだけの活躍をしていたと考えれば、復帰に力が入るのも当然だろう。宮本厩舎は先週のジャニュアリーSを10歳馬ニシノコンサフォスで優勝。長期休養を挟んだ馬でも復活できることは、6歳上の先輩が示してくれた。久々を理由に臆するつもりは全くない。
「春は天皇賞を使いたいと考えていますが、ここで結果を出さないと先のことは言えません。56キロも問題ないし、好レースをしてほしいですね」
まさに、災い転じて福となすを地でいく構え。長い休養で格段に成長したベストメンバーが、全力投球で復帰戦に挑む。(黒田栄一郎)