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3連勝中の絶好調連載『東西現場記者走る』で、東京サンスポの板津雄志記者(37)が栗東トレセンで密着取材中だ。2日目は一昨年のオークス、秋華賞を制したミッキークイーンに注目した。前走のヴィクトリアマイルで7着と不可解な負けを喫したが、ショックは引きずっていない様子。調整過程は今までで最も順調で、舞台も得意の阪神へ。4年連続で5頭が馬券に絡んでいるディープインパクト牝馬でもあり要注意だ。
紅一点のミッキークイーンが栗東坂路を軽やかに駆け上がっていった。筋肉量が増え、馬体の張りが良くなったように見えるのは気のせいか。担当の齊藤助手に聞いてみた。
「確かに前回(440キロ)より体つきはいい。今は450キロ。4歳時よりカイバ食いがいいので調整もしやすい。前回さえなければ、今が一番いいと自信を持っていえるくらい」
前回とは1番人気で7着に敗れたヴィクトリアマイル。直線で伸びあぐね、“らしさ”が感じられなかった。敗因については「左回りが影響したのかも」と池江調教師。昨年に左前繋靱帯炎(今は完治)を発症した影響から、左回りでは脚をかばって走っていたという見立てで、齊藤助手も「実際、終わった後もケロッとして全然走っていない感じ。反応が速い方ではないから、東京マイルもベストではなかったと思う」と説明した。
敗戦のショックが気になるところだが、齊藤助手は「相変わらず動きは抜群」だという。15日の1週前追い切りではCWコース6ハロン82秒4-11秒5で併走馬2頭に3馬身先着した。全休日明けの20日も「適度に気合が乗っていい雰囲気」で闘争心を失っていない。
長い休みを挟まず3戦連続で使われるのは珍しい。3歳時のジャパンC(8着)以来だが、「秋華賞をレースレコード勝ちした後で体を戻すのが大変だった。当時と今回では全然違う。2週前、1週前と長めからやったことは最近ではないし、それだけ状態がいい」と仕上がりに自信を持つ。
ちなみに記者は昨年の有馬記念でミッキークイーンに◎を打った。結果は2着のキタサンブラックから0秒4差の5着だったが、「(けがからの)復帰2戦目でまだ良化途上だったね。あのときより前進できるはず」という齊藤助手の言葉は頼もしい。
「中距離が合うし、キタサンブラックと一番いい勝負ができるとしたら今回だと思う」
阪神コースは【3・3・0・0】と得意。ディープインパクト牝馬も昨年勝ったマリアライトなど、宝塚記念では4年連続で5頭が馬券に絡む活躍だ。条件がそろい、データの後押しもある一昨年の2冠牝馬は侮れない。
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