６週連続開催のＧＩの第３弾、ヴィクトリアマイルの追い切りが１３日、東西のトレセンで行われた。栗東では、ディアデラマドレが馬なりでラスト１ハロン１２秒１をマークし、前走のマイラーズＣ７着からの反撃態勢を整えた。スマートレイアーは坂路の併せ馬で軽快な動きを見せ、サンケイスポーツ調教評価『Ｓ』をゲット。美浦ではスイートサルサなどが好気配をアピールした。

　ディアデラマドレが、はつらつとした走りを披露した。ＣＷコースで３頭併せ。馬なりでラスト１ハロン１２秒１（６ハロン８４秒５）と軽快に駆け抜け、騎乗した藤岡康騎手は納得の表情だ。

　「先週で仕上がっているので、きょうは反応を確かめる程度だったが、集中して走れていた。状態は前回よりもいい」

　エックスマーク（ＯＰ）とレッドルーラー（１０００万下）を追走。直線で最内からグイグイと末脚を伸ばし、エックスにクビ差、レッドには１馬身の先着を果たした。

　前走のマイラーズＣ（７着）は出遅れて最後方から。スローで差し馬には厳しい展開だったが、上がり３ハロンは京都競馬史上最速の３１秒９をマーク。次元の違う瞬発力は、東京の長い直線で最大限に生きる。

　ジョッキーは「（スタートで）周りに敏感になり過ぎて遅れたが、本来は上手に出られる馬」と説明。「重馬場は愛知杯で勝っているが、持ち味を生かすには良馬場の方がいい。東京マイルは（前半から）スローになりやすいので、そのあたりに気をつけたい」とＧＩ獲得に手応えを感じている。

　母ディアデラノビアは２００５年のサンスポ賞フローラＳなど重賞を３勝したが、ＧＩでは０６年のヴィクトリアマイルなど３着が最高だった。母の悲願を託された娘は、この１年間でマーメイドＳ、府中牝馬Ｓ、愛知杯と牝馬重賞で３勝を挙げて本格化。機は熟した。角居調教師は「このあたりで（ＧＩが）欲しいですね」と力を込める。

　新緑の府中で、ディアデラマドレがマイル女王を襲名する。　（片岡良典）

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