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11日の京都11Rで行われた第49回シンザン記念(3歳オープン、GIII、芝1600メートル、12頭立て、1着賞金=3700万円)は、武豊騎手騎乗の2番人気グァンチャーレ(牡、栗東・北出成人厩舎)がゴール前で差し切り、重賞初Vを果たした。タイムは1分34秒8(良)。
シンザン記念といえばやっぱりユタカだ。出世レースで実に7度目のVとなったのは、グァンチャーレとのコンビ。前が壁になって消化不良に終わった前走の悔しさを晴らす会心のレースで、重賞初Vに導いた。
レースは予想通りレンイングランドがハナを切る。クインズロンペールが2番手に続き、ノースストーム、サトノフラム、クイーンズターフなどが好位集団を形成。人気のダッシングブレイズ以下、グァンチャーレやナヴィオンなどはいずれも後方からのレースとなった。レンイングランドは快調に逃げて、直線に入ってもリードを保つ。しかし、外回りでゴールを目前にしたところで後続が一気に殺到。差し馬が伸びて形勢は逆転した。その中から最後に伸びたのがグァンチャーレ。名手の手綱がさえ渡り、大混戦からわずかに抜け出して重賞初Vのゴールを駆け抜けた。2着はアタマ差で9番人気のロードフェリーチェ。さらにハナ差で3番人気ナヴィオンが3着だった。ダッシングブレイズは3着からクビ差の4着に終わっている。
武豊騎手は29年連続でJRA重賞Vとなり、岡部幸雄元騎手が持つ記録を抜いて単独トップ。また、グァンチャーレの父スクリーンヒーローにとっては、産駒のJRA重賞初制覇となった。
グァンチャーレは、父スクリーンヒーロー、母チュウオーサーヤ、母の父ディアブロという血統。北海道新冠町・中央牧場の生産馬で、松本俊廣氏の所有馬。通算成績は6戦2勝。重賞初勝利。北出成人調教師はシンザン記念初勝利。武豊騎手は1997年シーキングザパール、99年フサイチエアデール、02年タニノギムレット、03年サイレントディール、04年グレイトジャーニー、05年ペールギュントに次いで7勝目。