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無冠返上へ、トゥザワールドが相変わらずの“S級”デモで態勢を整えた。
朝一番の栗東CWコースで、川田騎手を背にスムーズにペースアップ。十分にけいこも動く古馬OPラブリーデイを内から2馬身追走する形だったが、ラストの切れ味はケタが違った。残り1Fで鞍上に促されると、弾かれたように反応して11秒9。一瞬でパートナーを2馬身突き放し、フィニッシュした。
「けさも非常にいい動きだった。前走(セントライト記念2着)もいい状態で出てきてくれたけど、それをキープできている」
手綱越しに伝わる抜群の感触に、ジョッキーが納得の表情を浮かべた。トゥザ(皐月賞2着、ダービー5着)、そしてハープスター(桜花賞V、オークス2着)と歩んだ今年の3歳クラシックでの結果を「申し訳ない気持ちしかない」と振り返るだけに、最終戦へ賭ける思いは誰よりも強い。
「3000メートルは初めてだし、京都の下りを2回走るのも大事なポイントになる。(セントライト記念を優勝した)イスラボニータがいなくなるけど、他の馬が春より成長しているから厳しい戦いになると思う。だけど、トゥザにとってここが最後のクラシック。何とか結果を出したい」
7番人気のビッグウィークで鮮やかに決めた4年前、1番人気の2着は橋口厩舎のローズキングダムだった。2冠を目指す主役=ワンアンドにとっても、このコンビはやはり脅威だ。(夕刊フジ)
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