“競馬の祭典”ダービー（東京競馬場、ＧＩ、芝２４００メートル）が２９日に迫った。競馬に携わるものならば誰もが射止めたい一戦で、サンケイスポーツの加藤隆宏記者は、皐月賞馬の〔３〕枠（５）番オルフェーヴルに◎だ。金曜発売では単勝オッズ２・５倍と断然の１番人気。関東地方は２７日に梅雨入りし、平成では５年、１０年、２０年に次ぐ４度目の梅雨ダービーだが「馬場悪化は克服可能。強い馬が勝つ」とカトちゃんは断言する。その期待に応えて、史上２２頭目となる皐月賞＆ダービーの２冠を達成だ！　ダービーは２８日前日発売が行われる。

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　強い馬が勝つ。予想の組み立てはシンプルだ。◎オルフェーヴルが２冠を達成。梅雨空を吹き飛ばす爽快なフットワークで、東京競馬場の直線を駆け抜ける。

　皐月賞はレベルの違う勝ちっぷりだった。直線で進路が開くと、一気に抜け出し、ゴール前は抑える余裕があった。２着サダムパテックとの“３馬身差”は、実力の証明であり、大きなアドバンテージと言っていい。皐月賞が東京で行われたため、今年のダービーは距離が４００メートル延びるだけ。基本的な力関係が一変するとは考えにくい。

　青葉賞、プリンシパルＳ、京都新聞杯の出走組に傑出馬は不在。オルフェーヴル優位を覆す要素は見当たらず、肝心の状態も文句なしだ。最終追い切りは躍動感にあふれ、好タイムをマーク。心身の充実ぶりが伝わってくる走りだった。経験を積むにつれ、気性面の若さが解消し、あり余る才能を支える体力も身に付いてきた。“心技体”三拍子揃った状態で、祭典を迎えることができる。

　２８日から明日にかけて、天気予報は雨。良馬場は望めないが、オルフェーヴルには道悪をこなせる下地がある。父ステイゴールドは重馬場の目黒記念を制し、日本の芝よりもタフで、力を要する香港やドバイで勝利をあげた。母の父メジロマックイーンは近年最強ステイヤーで、道悪も“鬼”だった。走りっぷりから判断しても、泥田のような馬場にならない限り、大きなマイナスにならないだろう。むしろ、道悪になれば、馬群はばらけやすい。直線で行き場を失うような心配はなく、狙い通りの進路をとれる可能性が大きい。

　晴れでも雨でもＯＫ。皐月賞馬オルフェーヴルがダービーも制して２冠馬に輝き、世代の頂点であることを改めて示す。

　馬単は（５）（２）、（５）（１０）を本線に（５）（１）、（５）（１１）、（５）（１５）、（５）（１６）。３連単は（５）の１着固定１８点で勝負する。（加藤隆宏）

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