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中山土曜のメインで春の最強ハードラーを決めるJ・GⅠ中山グランドジャンプ(15日、芝・外4250メートル)が行われる。このレースで5連覇含む6勝を挙げた前年覇者オジュウチョウサンが引退し、次はどの馬が障害界をけん引していく存在となるのか。
トップの座に最も近いのは昨年末の中山大障害を制したニシノデイジー(美浦・高木登厩舎、牡7歳)だ。気難しさはあるものの、札幌2歳Sと東京スポーツ杯2歳Sを制した平地力は魅力。障害戦では5戦【2・1・2・0】の安定感で、障害重賞初挑戦だった中山大障害では2着に3馬身差をつけての快勝だった。オジュウの主戦・石神騎手と初コンビを組んだ今年初戦の阪神スプリングジャンプは久々もあったか折り合いを欠いて3着。人気を分けたミッキーメテオを意識して消耗したことや、最終コーナーで大きく膨らんだことも影響した印象だ。今回は1回使って気持ちのガス抜きができ、体調面、そしてコンビ面の上積みも見込めるだろう。J・GⅠ連勝のチャンスは大きい。
ビレッジイーグル(美浦・竹内正洋厩舎、牡6歳)は前哨戦のペガサスジャンプSを連覇し、本番へ弾みをつけた。これまではJ・GⅠに3回(中山大障害2回、中山GJ1回)挑戦してすべて5着。前走2馬身半差Vを見ても力をつけているのは明らか。暖かくなるこの時期も合っており、GⅠ戴冠の可能性は十分。
ミッキーメテオ(美浦・西田雄一郎厩舎、牡6歳)は重賞こそ未勝利だが、昨年12月に中山で行われたイルミネーションジャンプSではビレッジイーグル(3着)を退けた実力派で、2着にも10馬身差をつける圧勝だった。その後は春の大一番を見据えて英気を養い、前走の阪神スプリングジャンプで復帰。休み明けのせいか飛越のリズムも悪く力を出し切れずに4着に終わったが、ひと叩きすれば変わってきそう。4走前から五十嵐騎手が手綱を取り続ける期待馬でもある。目標の一戦へ全力を注ぐ。
テーオーソクラテス(栗東・奥村豊厩舎、牡6歳)はここにきてオープン3連勝。経験を重ねてリズム良く競馬を進められるようになった。さらなる距離延長や斤量増、タフな中山へのコース替わりがポイントとなるだけに、今の充実度でどれだけ戦えるか。
ペガサスジャンプSで最後に力強い末脚で上位に食い込んだ2着ダイシンクローバー(栗東・安田隆行厩舎、セン7歳)と3着イロゴトシ(栗東・牧田和弥厩舎、牡6歳)、昨年の中山GJ&中山大障害でともに3着のマイネルレオーネ(栗東・清水久詞厩舎、牡11歳)、一昨年4着のスマートアペックス(栗東・中村直也厩舎、牡6歳)も侮れない。