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今週から関東エリアは、中山から東京に舞台を移し、メインにはダート重賞の根岸Sが組まれている。“砂界”の実績どころが集うなか、注目の存在は初のダート戦を迎えるモズアスコット。一昨年の安田記念を制したGIホースが、新天地でどのような走りを見せるかが大きなポイントだ。
砂の舞台で復活の、のろしを上げる。一昨年の安田記念勝ちのモズアスコットが、キャリア20戦目でダート界に殴り込み。調教パートナーの宮内助手が手応えを口にした。
「先週も馬場が悪いなか、(坂路で)4ハロン50秒6の速い時計を出して、力強く走れていましたからね。それだけ、パワーはありますし、ダートはこなせそうな気はしています」
マイルCS(14着)以来の出走になるが雰囲気は悪くない。追い切り前日の火曜朝は、坂路で4ハロン65秒3-15秒9と落ち着いた走り。状態面に関しても「緩さがありましたが、徐々に締まってきていると思います」と続けた。
世話役の玉井助手も新たな挑戦に「砂を被ってどうなるかはやってみないとわからない」と前置きしながらも「ピッチ走法で、かきこむような走りをするので、ダートを使ってみたいと思ってはいました」と期待を込める。
今回の結果にかかわらず、「(矢作)調教師は『フェブラリーS(2月23日、東京、GI、ダ1600メートル)にいくつもりだ』と話していますね。めどが立つようなレースをしてほしいです」と宮内助手はいう。ちなみに近親には、米国でダートGIを2勝したトゥオナーアンドサーヴがおり、血統的にもこなせる下地は十分だ。
かつてはクロフネやアグネスデジタルなどが芝、ダートの双方でGIを制した。果てしない可能性を秘めるモズアスコットも、冬の東京で物語の“第2章”を始めようとしている。(山口大輝)
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