サマー２０００シリーズ第３戦・小倉記念の追い切りが５日、栗東トレセンで行われた。メンバー唯一の３歳馬ベルーフは、ＣＷコースの３頭併せで最先着。活気があり、休み明けでも仕上がりは上々だ。１９年ぶり１１頭目の３歳馬優勝を目指す。また、ウインプリメーラは坂路の併せ馬で軽快な動き。パッションダンスは、シャープな伸びを見せた。

　ベルーフが３歳馬らしい快活な動きを見せつけた。皐月賞１２着以来でも好仕上がりをアピールして、京成杯に次ぐ重賞２勝目に視界良好だ。

　パートン騎手を背にＣＷコースの３頭併せで上がり重点のメニュー。５馬身前にプリンスダム（１０００万下）、２馬身後ろにダノンシーザー（１６００万下）を配して、４コーナーを回って馬体を併せる。６ハロン８７秒４、３ハロン４０秒１－１２秒２を馬なりでマークして、内のダノンシーザーにクビ、外のプリンスダムに半馬身先着した。

　「性格に難しいところがあるけど、いいエンジンを持っているのは分かっている。それをレースでいい方向に出せるかどうか。これから（池江）調教師と一緒に考えて、ベストのレースができるようにしたい」。先週小倉で４勝をあげた名手が調教に乗るのは、この日で３回目。すでにクセはつかんでいるようだ。

　１月の京成杯を勝ってクラシック候補に躍り出たものの、皐月賞では１２着。ダービーは歩様が悪くなって回避。不完全燃焼で春のクラシックシーズンを終えた。

　「しっかり乗り込んでいるし、体は大きく変わっていないけど、皐月賞後のトモ（後肢）の疲れとかは解消した。まだ気難しいところは残っているが、春はひとつずつ課題をクリアしていった感じだし、普段はそんなに気性が煮詰まった（テンションが上がる）感じはない」。兼武助手は徐々に精神的にも大人になってきたことを示唆する。

　池江厩舎は２００８年にドリームジャーニーで勝ち、昨年はサトノノブレスで優勝。小倉記念との相性が良く、連覇の期待がかかる。「５４キロは想定内だし、小回りコースは心配していない。むしろ、平坦コースの方がいい感じもするし、イメージ的には小倉はいい」と兼武助手。１９９６年ヒシナタリー以来、１９年ぶりの３歳馬Ｖを成し遂げるか。　（片山和広）

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★３歳馬

　これまで小倉記念で３歳馬の優勝は１０頭。最後に勝ったのは、１９９６年のヒシナタリー。出走自体が少なく、９７年以降は５頭が出走。９８年ビワタケヒデが３着、２０１３年ラブリーデイが２着と健闘している。

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