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朝日杯FSの気になる馬を探る「俺のチェックポイント」は3日目。東京サンスポの山口遥暉記者が、オーサムストロークに注目した。追い切りでの好気配から、中2週でも疲れなしとジャッジ。本番で結果を残すベゴニア賞勝ち馬に、一発の可能性を感じ取った。
ターゲットは連勝中と勢い満点のオーサムストロークだ。2走前は中山マイルの未勝利戦を5馬身差で圧勝。前走・ベゴニア賞は1000メートル通過63秒5という超スローペースからの上がり勝負を制し、広いコースの瞬発力勝負にも対応した。ただ、中2週と詰まったローテーションの関西遠征は少し気掛かり。状態面を確認するべく、追い切りに注目した。
美浦Wコース入り直前にメンコを外し、タマモタップダンス(2勝)を1馬身追いかける形でスタート。前日の雨でぬかるんだ馬場をものともせず、力強い脚取りでスピードに乗った。直線では鞍上がごく軽く送ったゴーサインに抜群の反応を見せ、ラスト1ハロン11秒7(5ハロン69秒1)とシャープな伸び脚。余力たっぷりに僚馬と併入した。
初めてコンタクトを取った坂井騎手は、「事前にレースを見て感じていた印象通り、前進気勢があってやる気もある。反応も良かったです」と高評価。昨年ドルチェモアで制している鞍上のお墨付きは頼もしい限りだ。見守った伊藤圭調教師も「中2週ですが、状態はいい。ゴール前はいい伸びでした」と納得の表情だった。抜群の動きに、陣営の好感触。どこをとっても、前走の疲れは心配なさそう。むしろ、前走以上の好仕上がりとみていい。
また、前走・ベゴニア賞組が、本番で好結果を残している点も見逃せない。2010年以降で出走したのはわずか5頭ながら、12年ロゴタイプ、14年ダノンプラチナ、16年サトノアレスと3頭の王者を送り出している。
先週の阪神JFと同じく、混戦ムードが漂う2歳マイル王決定戦。オーサムストロークが、並みいる重賞勝ち馬に馬名通りの〝会心の一撃〟をお見舞いする可能性は十分にありそうだ。(山口遥暉)
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