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和田竜騎乗で10番人気のウインマイティーが3番手から抜け出した。2020年のオークス3着馬が、後続に1馬身4分の3差をつけて2年2カ月ぶりの復活V。2着に4番人気マリアエレーナ、3着に1番人気ソフトフルート。波乱の歴史は引き継がれ、3連単は11万6680円で5年連続の〝10万円超え〟だ。
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これまでの鬱憤を全て吹き飛ばした。オークス3着以来、低迷が続いていたウインマイティーが復活V。会心の騎乗をした和田竜騎手が笑顔を見せる。
「抜群の手応えで〝これなら…〟と思っていました。最後まで気持ちも切らせず、手応え通り最後まで頑張ってくれました」
好スタートも無理に行かず3番手を追走した。リズム良く道中を運び、3、4コーナーを回って鞍上の仕掛けにもすぐに反応。ラスト1ハロン付近で先頭に立つと、後続の追撃も寄せ付けなかった。1馬身4分の3差の快勝に「またひと段階、上がった感じがあるので、メンバーが強くなっても、きょうの競馬なら自信を持っていけると思います」と鞍上は胸を張った。
陣営は低迷期間中もプール調整を取り入れたり、追い切るコースを替えたり工夫を重ねて復活を待った。五十嵐調教師は「何をやったか忘れたぐらい、いろいろやりました」と語り、白星については「うれしいです。動きも素軽くなっていたし、あとはメンタルだけだった。思っていた以上に強かった」と頰を緩める。
10番人気と評価は低かったが、実績馬で地力の差を見せつけた一戦。次走は未定だが、再び大舞台で活躍が視界に入ってきた。(山口大輝)
■ウインマイティー 父ゴールドシップ、母アオバコリン、母の父カコイーシーズ。芦毛の牝5歳。栗東・五十嵐忠厩舎所属。北海道新冠町・コスモヴューファームの生産馬。馬主は㈱ウイン。戦績15戦4勝。獲得賞金1億1289万6000円。重賞は初勝利。マーメイドSは五十嵐忠男調教師が初勝利、和田竜二騎手は2009年コスモプラチナに次いで2勝目。馬名は「冠名+強大な」。