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皐月賞と同じ舞台の弥生賞を無敗で優勝したロジユニヴァース。ロジを物差しにすれば、未勝利V以来半年ぶりで2着に粘ったミッキーペトラの能力の高さも評価できる。父シンボリクリスエスは3歳春に急成長を遂げ、種牡馬としても成功。現在09年リーディングサイアー2位だ。成長力にも後押しされ、ミッキーが“3強”の一角崩しに果敢に挑む。
弥生賞2着はフロックじゃない。シンボリクリスエス産駒で、さらなる成長力が見込めるミッキーペトラが皐月賞で再び好勝負を目論む。
全休明けの14日は栗東坂路を4ハロン62秒5-46秒7-15秒8と大きめのキャンターで1本。疲れもなく雰囲気は前走よりもさらに上向いている感じだ。「1週前(10日)に坂路でビシッと追った(4ハロン52秒4)ので今週はそんなにやらなくてもいい。前走は久々で体にもまだ余裕があった状態で皐月賞の権利を獲ってくれたので、中間は余裕を持って調整できた」と日高調教助手は順調さを口にする。
昨年9月の未勝利戦(小倉芝1800メートル)での勝利以来、約半年ぶりとなった復帰戦。当初は弥生賞ではなく同じ週に阪神で組まれていた自己条件の芝1800メートルを予定。しかし、追い切りの動きの良さと対戦相手を比較した結果、森調教師がGOサインを出したのは弥生賞だった。ロジユニヴァースには敗れたが、2着に粘って本番への切符は掴んだ。
「休み明けをひと叩きして状態面の上積みは十分見込めるし、まだもう一段階上がっていけそうな成長力もあると思う」と日高助手。母系をたどれば3代母バークレアの子供がウインドインハーヘアで、近親にディープインパクトがいる血統だ。
父シンボリクリスエスは皐月賞には間に合わなかったが、山吹賞、青葉賞と連勝し、ダービー2着と3歳春の2カ月足らずの間に急成長。秋には3歳馬としては史上初めて天皇賞・秋、有馬記念とGI2勝し、02年の年度代表馬に輝いた。産駒のサクセスブロッケン(栗・藤原英、牡4)が今春のフェブラリーSを優勝するなど、種牡馬としても勢いがある。
今年はロジ、アンライバルド、リーチザクラウンと“3強”ムード。日高助手はそれを承知の上で、「確かに相手は強いけどアッと言わせたい気持ちはある」と一発を匂わせる。昨年、キャプテントゥーレ(7番人気)で皐月賞を制した森厩舎が送り出すミッキーペトラ。春開催最後の中山で波乱を演出するか!!(片岡良典)
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