Tip coliseum > E.Yamazaki's TipJAPAN CUP G1 - 29/11/2020 Tokyo12R |
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三冠馬対決と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは、「どの馬が一番強いか?」でしょう。3強の中で一番強いのは、超高速馬場で行われた一昨年のジャパンCで、指数「-32」を記録して優勝した(2)アーモンドアイです。 一昨年のジャパンCはキセキが逃げ、前半はスローペースでしたが、中盤で強烈にペースを引き上げて、2番手のアーモンドアイの末脚を封じる作戦に出たことで、2分20秒6の世界レコードが生まれました。キセキはアーモンドアイよりも持久力で優る馬だけに、レース運びとしてはこれ以上ないくらいに完璧でした。アーモンドアイは最内枠からロスなく立ち回ったにせよ、キセキのペースについて行ってもバテず、ラスト1Fで同馬に約1馬身つけた内容は、明確に強いと言えます。 アーモンドアイが今回でも、一昨年のジャパンCの走りができれば、他馬が全力を出し切ったとしても敵いません。また、アーモンドアイは今年も春のヴィクトアイアマイルと秋の天皇賞を指数「-28」で優勝しており、PP指数の最高値も能力値もここではNO.1です。 しかし、アーモンドアイの死角は、休養明けの前走、天皇賞・秋から中3週で出走すること。この馬は休養明けで挑んだ今春のヴィクトリアマイルでは、正攻法の競馬で大楽勝でしたが、中2週で挑んだその次走の安田記念では2着に敗れています。 この安田記念でアーモンドアイはやや出遅れましたが、スプリンターのダノンスマッシュが逃げ、緩みないペースで引っ張ったことで先行馬が総崩れしており、致命的なものではありません。スタートしてから二の脚で中団まで取り付くロスはありましたが、展開上は恵まれています。 アーモンドアイはもともと一戦ごとの消耗が大きく、それまでレース間隔を中5週開けることで連続好走を達成してきた馬。中3週では疲れが抜けない可能性が考えられます。今回は前走よりもパフォーマンスを落とす可能性が高いですが、安田記念でも2着を死守したあたりから、さすがに軽視はできません。 また、一昨年のジャパンCやヴィクトリアマイル、過去2年の秋の天皇賞優勝が示すように、この馬がこれまで好走してきたのは、東京の超絶高速馬場~高速馬場。今の東京芝コースは高速状態になく、今春の安田記念以上に時計を要している点も減点材料。さらに今回は2番枠で少なくとも序盤は馬場の悪い内側を走ります。それらを考えた場合、印は▲が妥当でしょう。 では、◎は何か? 現時点ではアーモンドアイ、キセキに次ぐ能力値3位、最高値3位タイですが、勢いもあって実力もまあまあある無敗の三冠馬(6)コントレイルです。 コントレイルはかつての牡馬三冠馬と比べると、「地味だ」と言われています。確かに前走の菊花賞では3~4コーナーの外からアリストテレスにフタをされて動くに動けない状況となり、苦戦を強いられました。4コーナーでコントレイルの前にいた同馬主のディープボンドがそれを察して内に切り込みながら仕掛けたことで進路が開き、そこでスッと反応して外に進路を変え、アリストテレスとの叩き合いをクビ差制した形。 ディープボンドが進路を開けていなければ、2着に敗れていた可能性はありますが、一瞬で動ける反応の良さというのは、素質が高ければこそです。それに3着のサトノフラッグを3馬身半差も引き離していることから、アリストテレスが思いのほか手強かったと評価できるでしょう。 過去の無敗の三冠馬シンボリルドルフやティープインパクトが、古馬初対戦で初めて土がついたことから、「三冠馬の古馬初対戦は鬼門」と言われています。確かにクラシック上位馬にとって、日本ダービー後は菊花賞が大目標となり、その後の一戦は余力で走らせることが多いもの。シンボリルドルフもティープインパクトもそのパターンで3着、2着と敗れています。 コントレイルの長所は、前記の無敗の三冠馬よりも古馬と比較した場合の強さの裏付けのない一方で、菊花賞で楽な競馬ができていること。馬場の良い好位の内目でレースを運んで脚をためつつ、4コーナーでも外に持ち出さず、進路変更するだけで優勝しています。最終的にここにアーモンドアイが出走してきただけで、当初からジャパンCを視野に入れていた節が感じられるだけに、ここは菊花賞以上の走りが見せられるのではないでしょうか。 ▲は、三冠馬の残る1頭の(5)デアリングタクト。この馬は実は現状では能力値7位。先日のエリザベス女王杯で3歳馬が全滅したように、中距離路線の3歳牝馬のレベルがあまり高くありません。そのうえ牝馬三冠のうち、桜花賞、秋華賞は逃げ馬がペースを引き上げたことで展開に恵まれて優勝しています。 確かにオークスでは、4コーナーの中目から外に出しましたが、直線序盤で進路がなく、再び中目に切り替えてマジックキャッスルとの進路取りの争いを制し、中団から一気に2列目まで上がり、ラスト1Fで前を捕らえ半馬身差で優勝と鋭い脚を見せています。 しかし、オークスであれだけの決め手が使えたのは、素質が高ければこそである一方、中団の内目に位置を下げ、我慢の競馬に徹したからというのもあります。脚をためにためた結果が、抜群の瞬発力につながったということ。また、オークスのラスト3Fは11.2-11.2-11.8ですが、この馬自身も最後が甘くなってしまったあたりから、鋭い末脚は使えても、長く使えないことが推測されます。 このタイプはスローペースになっても勝ちに行かずに、脚をためることで好走するハープスター型。今回のメンバーが相手となると、ポジションを取りに行く正攻法の競馬では、末脚不発するでしょう。しかし、直線一気のイメージで乗れば、3歳牝馬の斤量4kg減も後押しする形で、上位争いに加われて不思議ありません。今回は鞍上の継続騎乗で、オークスと同じような乗り方をする可能性が高いだけに、対抗評価としました。 あとは△に、昨年のジャパンCの2着馬(1)カレンブーケドール。昨年のジャパンC当日は、ひとつ前のウェルカムSで12番人気のプレミオテーラーが逃げて2着に粘るなど、不良馬場からの馬場回復途上でイン強襲馬の活躍が目立っていました。そういう意味では最内枠から最短距離を通ったこの馬は恵まれました。 今年のジャパンCはさらに相手強化となりますが、この馬は今季2戦の京都記念、オ―ルカマーでも2着と好走し、ここでは能力値4位、昨年のジャパンCが最高値で4位タイのものだけに、展開の後押しがあれば、上位争いに加われるでしょう。今回は最内枠に入ってしまった弱点はありますが、ヨシオが宣言どおに逃げるのか、トーラスジェミニが逃げるのかはともかく、先行馬が手薄だけに警戒しました。 他では一昨年のジャパンCで逃げてアーモンドアイに次ぐ指数「-29」を記録し、今年の宝塚記念では差して指数「-29」と記録した(3)キセキ。まさに馬場不問でライバルが末脚型なら前の位置を取り、ライバルが持久力型なら後方からの競馬をする万能型で、ここでは能力値、最高値もにアーモンドアイ、グローリーヴェイズ次ぐ3位と上々です。ゲートが不安定な面はありますが、今回は休養明け3戦目。前回の休養明け3戦目の宝塚記念で大きく変われたように、今回での前進を期待します。 さらに欧州版ゴールドシップの(8)ウェイトゥパリス。この馬の近4走を振り返って、目立ったのはゲートの悪さと二の脚の遅さ。しかし、4走前のカネ―賞(シャンティイ芝2100m)ではいつものように後方からの競馬でしたが、ペースがある程度流れた中で、馬なりで前と差のない位置まで追い上げ、最後の直線ではソットサスの直後からラスト1Fでしぶとく食らいついてアタマ差まで迫っていました。 欧州よりも時計の速い日本では、まず序盤で置かれるでしょうが、しぶとい馬ではあります。現在の東京芝コースは馬場悪化で、かつて欧州馬が好走していた頃に近い状況下。ハイペースが理想ですが、スローペースでも捲りに動ける馬なので、捲りが得意のM.デムーロ騎手のタイミングひとつでワンチャンスあるかもしれません。 最後に今夏の重馬場の七夕賞では、後方から馬場の中目を通しながらしぶとく抜け出して勝利した(15)クレッシェンドラヴ。前記の七夕賞では内枠を利して前に行こうとはしたものの、最終的には中団の後方から。各馬が馬場の良い外へと進路を取って行く中、中目から追い上げての優勝でした。 ゴールドシップが制した皐月賞のような騙し打ちのような騎乗ができるのは、豊富なスタミナがあればこそ。前走のオールカマーはスローペースの末脚比べに泣きましたが、時計の掛かる馬場でペースが速くなればチャンスがあるし、遅くても外差し馬場を利することができるので警戒しておいたほうがいいでしょう。 |
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