予想されるベストの適性値は「820」で、瞬発戦を想定。
脚質的には差し馬が50%優勢。
正直なところ、皐月賞前に考えていたダービー候補の筆頭、それこそがアンライバルドだった。同馬はスプリングSまで一貫して「緩いペースでの瞬発力勝負」を勝ち上がってきた馬で、唯一の敗戦(京都2歳S・3着)が前半から忙しい競馬のロングスパート戦。その京都2歳Sと似たような競馬が想定された皐月賞は、できれば4~6着辺りに負けて、単勝8倍とか10倍ぐらいでダービーに臨むことになったらいいな…なんて考えていたのだ。少なくとも皐月賞前の時点で、皐月賞のペースをこなせるなんて思ってもみなかった。
それがなんと、ハイペース、厳しい中盤を簡単に克服しての皐月賞圧勝。ダービーは下手すると単勝1倍台の1番人気にさえなりそうな気配だ。しかしダービーの単勝1倍台というと…
2007年フサイチホウオー
2005年ディープインパクト
1994年ナリタブライアン
1991年トウカイテイオー
上記の通り、三冠馬クラスの人気ということになってしまうのだ。だからこそ、2007年皐月賞を敗れたフサイチホウオーがこれほど人気を集めるのはオカシイと、その当時に語ったりもした。
それだけに、前日最終2.2倍、最終的には1.9~2.0倍辺りになりそうな(18)アンライバルドの人気が恐ろしい。同馬は三冠馬クラスと考えても良いのだろうか? トウカイテイオー、ナリタブライアンやディープインパクトと同格とまで言えるのか? とは言え、皐月賞前から「ダービーで狙いたい」と考えていた馬。想定外の勝ち方を見せたとはいえ、それがこのダービーでマイナスになるものではないという思いもある。
(1)ロジユニヴァースと(12)リーチザクラウンに関しては、やはり前走の負け方が気になるところ。過去、ダービーで巻き返した皐月賞人気馬は、ほぼ例外なく「差して届かず、しかも掲示板圏内」というタイプだった。これほどまでの皐月賞大敗から、皐月賞人気馬が巻き返した例はまったく記憶にない。さらに言えばハイペースが祟った(12)リーチザクラウンは理解の範疇だとしても、その(12)リーチザクラウンよりも先、3~4コーナー中間から手応えを失ってしまった(1)ロジユニヴァースに関してはフォローの余地がまったくないレース振りだった。
ちょっと興味があって、(1)ロジユニヴァースと(12)リーチザクラウンが皐月賞で大敗しなかった場合の瞬発指数を計算してみたのだが、(1)ロジユニヴァースが100で(12)リーチザクラウンは101と出た。こういった仮の数値を出すことが意味のあることかどうかは分からないが、(12)リーチザクラウンに関してはラジオNIKKEIが「単騎で逃げるなら折り合いがつくんですけどね。」と武豊騎手の皐月賞コメントを訂正したことから、もう何が何でも逃げるしかなくなったのではないだろうか。これで今回も控えるのなら、何のために陣営はこの訂正を要求したのか…という話になってしまうからだ。
ということで、この2頭は思考からは除外。そうなると、やはり皐月賞上位の3頭、(18)アンライバルド、(16)トライアンフマーチと(11)セイウンワンダーということになってしまう。言い換えるなら、そうなってしまうぐらい、この皐月賞はかなりのハイレベル戦だったと考えている。しかし(16)トライアンフマーチは母キョウエイマーチと気付いたからかも知れないが、多少平坦チックないイメージが付きまとう。
レース振りに(18)アンライバルドよりも瞬発力を感じるのは(11)セイウンワンダーなのだが、同馬はそれを発揮できる流れになるかどうか。皐月賞はアンライバルドが前でセイウンワンダーが後ろという配列になってしまったのだが、本来の速力で考えるとセイウンワンダーのほうが前の位置取りになるはず。その場合、先に抜け出す(11)セイウンワンダーは最後までこらえられるのだろうか?
そう考えると、大外枠や三冠馬クラスの人気など不安な点はあれど、それでも(18)アンライバルドが本命という結論に。皐月賞前から「ダービーで…」と考えていた馬がダービーに対してマイナスとなるレースをしたわけでもないのに、ここで狙いを下げるのもおかしな話。初志貫徹の決意で挑むつもりだ。
※ 適性値の3数字はラップタイムから考えられる適性を「瞬発、平坦、消耗戦」に分け
て数値化したもの。数の大きいものが良いわけではなく、あくまで適性のバランスのみを
表す。3数字の比率がレースの適性値に近いほど有利。能力値は、ラップタイムから考
えられる基礎能力を数値化したもの(瞬発指数)。
※適性値や「▼4▼4△7」等の意味については、単行本「ラップギア」をご覧ください。
http://item.rakuten.co.jp/book/5374176/ |