予想されるベストの適性値は「262」で、平坦戦を想定。
脚質的には差し馬が15%優勢。
なかなか粒のそろった好メンバーに見えるのだが、その中でもひときわ目立つのが、ダート5戦5勝の(9)サマーウインドだろう。門別での連勝は置いておくとして、去年10月末に中央復帰してからも、クラスの壁をまったく感じさせない3連勝。
しかも500万下で単勝1.9倍、昇級緒戦の1000万下で単勝2.6倍、さらに昇級した1600万下でも単勝1.6倍と、圧倒的に支持され続けている。今回重賞でも、おそらく最終的には単勝2.5倍前後。相違点は多々あれど、ある意味1988年当時のオグリキャップを髣髴とさせる馬である(もう22年も前の話か…)。
人気といえば、前走でディープインパクトを超える新記録「デビュー以来14戦連続での1番人気」を記録した(3)ダイワディライトの姿もある。しかしこちらは前走8着の大敗で、さすがにここでの1番人気は絶望的。若駒S以降全戦で◎を打たざるを得なくなったディープインパクトに対して、14戦で3回しか◎を打ったことがないこの馬に、あまり感慨はないのだが。まぁ、ひとつの時代が終わったね。
それはさておき、(9)サマーウインド。いままで瞬発力の必要なレースには出ていなかったから瞬発指数は高くなりようがないのだが、レース振りを見ているとたしかに強い。1600万下でも余裕十分の競馬で、仮にここが1200mのレースなら、同じ競馬をするだけで、重賞でも足りてしまいそうだとさえ思う。
しかし、問題はここが1400mであるという点だ。血統から1400mの距離に不安があるタイプでもなさそうだし、ラップギア適性値もコース適性値の「瞬2平6消2」に対しての「瞬0平2消2」。悪くはない。消す材料にはならない。ただ、どうしても気になるのが3戦前、500万下でのレースぶり。他はすべて圧勝、楽勝の連続なのに、1400mのこのレースだけは苦戦した。中央転厩緒戦だったとか、間隔が開いたからとか、色々エクスキューズはありそうだが、それでもこれはどうしても気になってしまう。
(9)サマーウインド以外にも、(11)ケイアイテンジン、(16)スーニ、(13)オーロマイスターや(7)ワイルドワンダーなど、結構な馬がそろっている。これらがいずれも単勝5~10倍にもなっているということは、それだけ(9)サマーウインドがオッズを被っているということだろう。いずれもラップギア適性にピタリと合い、主役を張ってもおかしくない馬たちだと思う。そう、たとえば今まで「デビュー以来14戦連続での1番人気」だった(3)ダイワディライトの存在が霞んでしまうほどに。
とは言え、狙いはそこではない。底を見せていないという点では(8)グロリアスノアとてその部類に含まれるからだ。ダートの1600m以下に限れば、ユニコーンS2着も含めての4戦3勝。しかも3勝すべてが(9)サマーウインドの圧勝に匹敵するレベルのレースだった。ラップギア適性値は「瞬2平1消1」とズレているようにも見えるが、平坦戦は1戦1勝であり、しかもその1勝が出色の好内容だったということもある。
前日オッズが出たときは、なぜこんなに人気がないのかと目を疑ったのだが、上位人気の顔ぶれを見て納得した。(9)サマーウインドを筆頭に、たしかに上位人気は手ごわいが、(8)グロリアスノアとて劣るとは思わない。チャンスだ、人気の盲点になっている。
※ 適性値の3数字はラップタイムから考えられる適性を「瞬発、平坦、消耗戦」に分け
て数値化したもの(ラップギア)。数の大きいものが良いわけではなく、あくまで適性の
バランスのみを表す。3数字の比率がレースの適性値に近いほど有利。能力値は、ラップ
タイムから考えられる基礎能力を数値化したもの(瞬発指数)。
※ラップギア適性値や瞬発指数について、詳しくは下記URLをご覧ください。
http://saikyo.k-ba.com/members/lapgear/about.html |