予想されるベストの適性値は「910」で、瞬発戦を想定。
脚質的には差し馬が55%優勢。
G1を目指せそうな器の(8)シンゲンと(12)ヒカルオオゾラが人気を二分するところ。前者は2走前の白富士S、後者は4走前の朱雀Sの勝ち方に大物感が感じられた。ともに少キャリアながら重賞勝ち負けの経験もあり、G3辺りでとどまっていられない。特に(8)シンゲンなんかは中1週での宝塚記念(G1)登録も視野に入れているのではないかとさえ考えている。
ただ、(8)シンゲンに関しては前半の速力に今ひとつ注文が付きそうなところ。ヴィクトリアマイル(G1)でも逃げて3着に粘った(13)ショウナンラノビアのつくるペースは遅くなく、1800mの距離に不安もない。速い時計の勝負になりやすいこのレースで、(8)シンゲンは瞬発力のみでこれを差し切れるのだろうか? ある程度タテ長の展開を予想しているのだが、直線を向いて先頭との差が6~9馬身、これを一瞬で差しきらなければ(8)シンゲンにはちょっと厳しいことになる。
つまりラップギア適性値「瞬4平1消2」の(12)ヒカルオオゾラ、「瞬6平4消1」の(11)キャプテンベガに対して、「瞬6平2消0」の(8)シンゲンはハイペース耐性に劣るのではないかということだ。この辺りは1600mを中心に使われてきた馬と、2000mを中心に使われてきた馬の差か。ゆったりと追走してスパッと切れる(8)シンゲン向きのレースにはならないのではないかということだ。
(12)ヒカルオオゾラと(11)キャプテンベガに関しては、安定した速力なら(11)キャプテンベガ。しかし(12)ヒカルオオゾラはどうも厳しい流れのほうが強さを見せる傾向にある。言い換えれば、厳しい流れでも損なわれない瞬発力。こういった馬なら、瞬発戦を苦手としている今年の武豊騎手でもマイナスにはならないだろう。そして、ペースの上昇を見方にできるということは、レースのレベルが上がってもそれを苦にしないということ。ここを勝って、秋は天皇賞を目指してほしい素質馬だ。
※ 適性値の3数字はラップタイムから考えられる適性を「瞬発、平坦、消耗戦」に分け
て数値化したもの。数の大きいものが良いわけではなく、あくまで適性のバランスのみを
表す。3数字の比率がレースの適性値に近いほど有利。能力値は、ラップタイムから考
えられる基礎能力を数値化したもの(瞬発指数)。
※適性値や「▼4▼4△7」等の意味については、単行本「ラップギア」をご覧ください。
http://item.rakuten.co.jp/book/5374176/ |