Tip coliseum > E.Yamazaki's TipJAPAN CUP G1 - 27/11/2016 Tokyo11R |
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国際競走が今よりも少なく、インターネットが普及していなかった頃のジャパンCは、日本にとっては黒船襲来のようなものでした。日本は各国の代表馬と戦うことが滅多になかった上に、外国馬の情報もほとんどなかったからです。逆にシリウスシンボリの凱旋門賞11着以降、日本馬の情報が途絶えた外国馬にとっては、賞金の高いジャパンCは、ドリームレースでもでもありました。 よって、凱旋門賞の上位馬、BCターフの上位馬など、世界の一流馬が次々と来日しました。各馬が相手の能力をよく知らないので他馬の出方を窺ったり、マークしたりせず、自分の能力を出し切る競馬をしたのです。当然、ジャパンCを大目標にした真に強い馬(総合能力が高い馬)しか、勝つことが出来ませんでした。早い話が前走で能力を出し切れなかった各国トップクラスの馬の馬券を勝っておけば当たったのです。 しかし、近年は国際化社会、情報化社会。海外のトップクラスの騎手が単騎免許で日本にやってくるのが当たり前の時代です。相手の能力をある程度知るゆえに、ジャパンCでも各馬にマークする馬が出現し、スローペースが出現するようになりました。ジャパンCの質を変えたのは、東京競馬の馬場の維持向上と、その名を世界に知らしめたディープインパクトの存在が大きいようです。ディープインパクトが出走した2006年以降、見事にジャパンCがスローペース化しているのです。 東京芝2400mは、先週のマイルCSの舞台の京都芝1600mとは真逆で坂を下って上るコース。上級条件になると平均ペースが発生しやすい舞台ですが、近年のジャパンCは5F通過60秒台どころか61秒を超えてくることもしばしば。しかし、スローペースの凡時計のまま終わらないのがさすがは日本最高峰。ドスローだと追い込み馬の2011年のウインバリアシオンや2012年のオルフェーヴルなどのように、3コーナーを過ぎた大欅のあたりからスパートして、ラスト4-5F目から11秒台が連発する流れへと持ち込み、水準レベルの決着時計を保っているのです。 ただ、スタミナ特化型の欧州の馬ならそこで動いても、ゴールまでトップスピードで行けるかもしれませんが、瞬発力特化型の日本馬が800m近くもトップスピードを維持するのは相当に苦しいことです。そこで動いても通用したのは、2006年のディープインパクトと、ジェンティルドンナの2着でしたが2012年のオルフェーヴルくらいです。基本的にはスローペースで先行馬、好位馬有利。また、昨年のラストインパクトやジャングルクルーズのイン強襲が記憶に新しいように、内々を立ち回った馬の活躍が目立っています。 過去10年で4コーナーで真ん中よりも前の位置から連対したのは13頭。最内~内を立ち回った馬が10頭も連対しています。大外から連対したのは、過去10年で2006年のディープインパクト、2009年のオウケンブルースリ、2010年のブエナビスタと強い馬ばかりで、例年ならば、「内枠の先行馬を狙いましょう」でまとめたいところです。 しかし、問題はこの秋の東京開催は非常に雨が多く、近年では一番と言えるほど時計を要していること。さらにこの中間、降雪の影響もあって馬場の内が傷み、東京競馬場に滞在していた外国馬陣営が揃って「中から外が伸びる」と口にしていたように、昨日、土曜日の11R・キャピタルSでブレイズスマッシュが通ったあたりが一番伸びます(内から3~4頭目あたり)。 ただ、馬場の内と外で差があることよりも怖いのは、先行~好位勢が馬場のいいところを走らせようとして、ペースを上げてくること。キャピタルSでもこの傾向が強く出て、前がぶっ潰れ、大外を回り過ぎたはずのブラックムーンの直線一気が決まりました。ただし、最終レースではメインレースの反省点を生かした競馬をしているので、2番枠から逃げたアッラサルーテが残るスローペースになりました。 まとめると内から3~4頭目あたりが伸びる馬場、そして騎手の意識ひとつでスローペースにもハイペースにもなることを考えると、馬場のいいところを走らせることが出来て、ハイペースにも対応できる馬を本命にするのが好ましいでしょう。 よって、◎は、緩みないペースで逃げた前々走の宝塚記念で3着の(1)キタサンブラックを推します。宝塚記念は折り合いを欠いて2番手を追走した16着のアンビシャスが次走の毎日王冠では2着、4-5番手を追走して8着のサトノノブレスが次走のオールカマーカマーでは2着に巻き返しているように、前が相当に厳しい流れ。宝塚記念までのキタサンブラックは、展開に恵まれてG1戦線で至極当然に結果を出してきましたが、この馬の能力はもはや本物でしょう。 ○は、昨年の有馬記念でサウンズオブアースの強襲をクビ差凌いで優勝した(3)ゴールドアクター。今年の日経賞では、有馬記念での対戦からサウンズオブアースにマークされたときの怖さを知っているからこそ、同馬に先に行かせようとして、前半5F65秒1という異次元のスローペースが生まれました。結果的にディサイファがハナを切り、サウンズオブアースをゴールドアクターがマークするという形が取れたことで、ゴールドアクターが先着することができました。今回はさすがに内枠の◎キタサンブラックを見ながらサウンズオブアースよりも先に動いて行く可能性が高いですが、サウンズオブアース自信が近走ひと息なので、ここは対抗評価としました。 ▲は、昨年のジャパンCの2着馬(6)ラストインパクト。確かに昨年のラストインパクトはイン強襲が嵌ったところもありました。しかし、今年のドバイシーマクラシックでポストポンドと0.6秒差、ドゥラメンテと0.1秒差の3着入線したあたりから、素直に強いでしょう。松パク厩舎所属時代には、馬なのにあだ名が「牛」と付くほどズブい一面があったようで、実際に昨年の有馬記念や前走の京都記念のように、瞬発力を問われるレースではこてんぱんに敗れています。しかし、総合力が問われるワールドワイドな舞台は合うし、時計の掛かる東京も合うでしょう。キタサンからサブロー馬券を狙います(笑)。 以下特注馬として、今春のオークス3着馬で、前々走の紫苑Sでは緩みないペースの中動い行って突き抜ける圧倒的なパフォーマンスを見せた(2)ビッシュ。前走の秋華賞は無印か、一番下の△にしたと記憶していますが、秋華賞は明らかに二走ボケ。確かに例年の秋華賞よりもスローペースで、位置取りが後ろ過ぎたのも敗因のひとつですが、休養明けであそこまで強い内容をした後のレースとなると、例えG1級の馬でも負けるのが至極当然です。今回は相手が強化され、枠順も差し馬にとってはギャンブル性が高い2番枠。ただ、この馬は秋華賞後すぐに天栄入りして、エリザベス女王杯へは目を向けずに、ここ1本に絞ってきたあたりに、当初からこのジャパンCが目標だったような気がしています。 △に前々走の毎日王冠では、強豪相手に大外一気を決めた(4)ルージュバック。ただ、毎日王冠はスローの瞬発力勝負で外差し馬場。個人的には3走前のエプソムC同様に全てが噛み合っての勝利だったと見ています。ただ、前走の天皇賞(秋)では、アドマイヤデウスの直後で乗って、外からきたリアルスティ―スに蓋をされて追い出しが遅れる競馬でした。進路を確保できてからはじわじわと加速しているだけに、調子落ちでもないでしょう。前走は戸崎騎手らしい油断騎乗で能力を出し切れていないので、今回で反撃する要素は十分あります。 あとは、遡れば菊花賞でゴールドアクターに先着の2着、昨年暮れの有馬記念では2列目のインで完璧に立ち回ったゴールドアクターの外から襲撃して2着の(12)サウンズオブアース。昨年のジャパンCは、スローペース化の過去10年では前半5F59秒3-後半5F60秒5の一番速い流れ。この流れを外からポジションと取りに行く積極的な競馬で、5着に失速しました。昨年はこの馬を本命で痛い思いをしましたが、決定的な敗戦ではありませんでした。ただ、今春の天皇賞(春)・15着、休養明けの京都大賞典では4着と、昨年ほどの勢いが感じられないので狙い下げました。ただ、休養明けをひと叩きされての上積みが見込め、外差し競馬に徹すればチャンスがあるでしょう。 他では今年の阪神大賞典の勝ち馬(17)シュヴァルグラン。この馬は阪神大賞典で圧勝していますが、休養明けの前走ではアルゼンチン共和国杯を勝利しているように、芝2500m前後ならば展開と馬場ひとつでこなせます。基本的にステイヤーなだけに、時計を要する東京の馬場も合うでしょう。前々走の宝塚記念では9着に敗れていますが、前がバテて下がって進路を失ったもので実力負けしたわけではありません。昨年の夏以降のレースぶりから底を見せた感がないので、一応印を打ちました。 最後にハイレベル3歳世代の皐月賞馬でダービーでも2着の(9)ディーマジェスティ。この秋のセントライト記念でセ―ヴェントにクビ差まで迫られたことや菊花賞で4着に終わったあたりや体系からマイラーの感がありますが、消す理由もないので一応、押さえます。 |
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