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毎日王冠の追い切りが5日、東西トレセンで行われた。美浦では安田記念の覇者ロゴタイプが力強い動きを披露。4カ月ぶりの実戦でも仕上がりは良く、完成された古馬の貫禄を漂わせた。栗東ではリアルスティールが坂路で一番時計をマーク。それでも陣営は辛口で、追った後の良化に期待していた。
さすが春のマイル王者。単走でも迫力十分だ。晴天の美浦トレセンのWコースで、ロゴタイプが長めから意欲的に追われ、6ハロン83秒9をマーク。4カ月ぶりを感じさせないパワフルな動きを披露した。
「休み明けのわりにはモタモタする面がなく、非常に素軽かった。古馬なので成長というより、完成された、その状態に持っていければ。変わらないのがいい。いいイメージで臨めそうです」
久々に騎乗した田辺騎手が感触の良さを伝えた。6ハロンからリズム良く流れるように加速していき、直線でしっかりと気合を付けられると、ラスト1ハロンを12秒8でまとめた。同じ休み明けでも7着だった春の中山記念時とは違い、「馬体面、背中と腰の部分は完璧に締まっている」と動きを見守った田中剛調教師も仕上がりに自信を見せる。
逃げの奇襲に出た前走の安田記念では、皐月賞以来、実に3年2カ月ぶりの勝利をつかんだ。しかも、断然人気モーリスを破る大金星で「ジョッキーと意見が一致していた。それまでは惜しいレースが続いていてどこかでハマってほしいと思っていたが、それが安田記念だった」とトレーナーは振り返る。
8番人気の伏兵だった前回とは違い、この秋は追われる立場。それは田辺騎手ももちろん承知している。
「GI3勝という立派な成績だし、楽な競馬はさせてもらえないでしょう。他にハナを主張したい馬もいるので今回は正攻法になると思う。力で頑張ってもらうしかない。馬を信じて、(次の)天皇賞・秋に向けていいレースをしたい」
6歳にして再び勢いを取り戻したロゴタイプ。秋初戦は横綱相撲でGI3勝馬の貫禄を示す。 (板津雄志)
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