競馬ニュース > 記事
天皇賞・春(5月1日、京都、GI、芝3200メートル)の枠順が28日、確定した。サンケイスポーツ・特捜班は昨年のジャパンC優勝馬〔2〕枠(4)番ローズキングダム(栗東・橋口弘次郎厩舎、牡4歳)に自信の◎だ。状態、距離、斤量面に不安なく、条件が揃った一戦。さらに、武豊騎手(42)=栗東=が天皇賞・春で(1)~(8)番枠に入ったときは、10戦5勝2着4回、連対率は何と9割! 内枠を得た“平成の盾男”が勝利をつかむ。なお、天皇賞・春は29日に一部ウインズで前々日発売が行われる。
確定枠順へ
人馬ともに本領発揮の舞台。勝利を譲るわけにはいかない。春の天皇賞6勝を誇り“平成の盾男”の異名を持つ武豊騎手と、最強4歳世代の中でもジャパンC優勝の実績が光るローズキングダムが、古馬最高峰のGIで再び頂点に立つ。
今年は飛躍が期待されながら、日経新春杯、日経賞と連続して3着。期待を裏切り、評価は下落してしまった。しかし、同じ3着でもユタカの手応えは違う。「着順こそ同じだけど、馬の感じはよくなっていた。戻ってきたという感じがする」。昨年末の有馬記念をせん痛(腹痛)で回避した影響もあった年明け初戦から、着実に上昇カーブを描いているというのだ。
それを証明したのが、27日の最終追い切り。栗東の坂路で単走で追われて4ハロン(800メートル)52秒1-38秒3-13秒0をマークした。馬場が重かったことを考えればタイムは上々。そして、それ以上に目を引いたのが走りっぷりのよさだ。ユタカが「調子が悪いときはモタれる(寄れる)面があるけど、それが出なかったのはいい」と話した通り、一直線の伸び脚だった。大目標に向け、万全に仕上がった証拠だ。
それならば、同じ京都の3000メートルで行われた菊花賞の走りを信頼する手だ。早めに抜け出して勝ったビッグウィークにとって最高の展開となってしまったが、上がり3ハロン33秒9の末脚を繰り出して外から追い込み2着を確保。ユタカも「折り合いはついたし、距離は十分にこなせる」と長距離戦への手応えを得ている。距離が未知数のライバルも多いなか、実際に結果を出しているのは大きな強みだ。
枠順も〔2〕枠(4)番の内めをゲットした。春の天皇賞で6勝2着5回の好成績を誇るユタカが、(8)番より内に入ったときに限れば10戦5勝2着4回。勝率5割、連対率は9割という絶大の信頼を誇るのだ。橋口弘次郎調教師も「内めの偶数のいいところ。いいジョッキーが乗るときに限るけどね」とニンマリ。名手だからこそ、内枠から内々を上手に立ち回り、馬群をさばくことができる。「武豊+内枠」が、春の天皇賞必勝の方程式だ。
日曜は雨の可能性があるが、母ローズバドは重馬場の03年マーメイドSで3馬身半差の圧勝。重もこなせる血統のはずで、重い馬場だった追い切りでの絶好の動きからも、対応可能とみる。
「ローズキンダムの持っている能力はすごいものがある。本来の走りができればチャンス」
春の盾を知り尽くすユタカも7度目の戴冠に意欲十分。他馬より重い斤量を背負っていたここ2走とは違い、同じ58キロで出られる有利さも見逃せず、3連単は迷わず1着固定の30点で勝負だ。