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今週はエリザベス女王杯(13日、阪神、GI、芝2200メートル)が行われる。「俺のチェックポイント」初日は、大阪サンスポの増本隆一朗記者がアカイイトに注目した。昨年の勝ち馬で、休み明けの前哨戦を使って上昇ムード。岡浩二オーナー&幸英明騎手も勢いがあり、同レース史上5頭目となる連覇の可能性を感じた。
今年のエリザベス女王杯は強い3歳馬や3冠牝馬、さらに外国馬も参戦して豪華な顔触れ。ただ、僕が気になっているのは昨年の勝ち馬アカイイトだ。10番人気の低評価を覆した強烈な末脚には、めちゃくちゃ驚かされた。近走の成績はもうひとつだが、大一番で復活がないか。全休日の7日朝、色づき始めた紅葉を眺めながら中竹厩舎へ向かった。
「1回使うとガラッと良くなるタイプ。昨年と比較すると、状態は落ちるのですが、見た目にも馬体に張りが出てきました。動ける状態にあると思います」
若林助手が上昇具合にうなずく。ヴィクトリアマイル(8着)以来、5カ月ぶりだった府中牝馬Sは、前走から16キロ増のデビュー最高馬体重となる528キロでの出走。追走に精いっぱいで、身上の末脚は不発(10着)に終わった。同助手は「単純に太くて動ききれませんでした。それでも、叩き台でしたからね」と前向きに振り返る。
叩き良化型と言うように、2カ月以上の休養明け2戦目は全5勝中2勝。昨年も府中牝馬S(7着)→エリザベス女王杯の臨戦で栄冠をつかんでおり、見直す余地は十分にある。また、3勝を阪神で挙げており、舞台設定も好転。若林助手は「去年ははまった感じもあるけど、能力がないとあの勝ち方はできませんからね。スタミナは豊富なので、距離延長はいいと思います」と力を込める。
そして、岡浩二オーナー、幸英明騎手の運気が高まっている点も見逃せない。岡オーナーの所有馬は、ゴライコウが3日のJBC2歳優駿、オオバンブルマイが5日の京王杯2歳Sを勝利。また、6日のみやこSでは幸騎手が11番人気のサンライズホープをVに導いた。次はアカイイトの番だ。「いい風が吹きすぎて吹っ飛ばされるんじゃないかな(笑)。この波に乗っかりたいです」と若林助手は笑顔で締めた。今年も、この馬が波乱を呼びそうな気がしてきた。(増本隆一朗)