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編集部(以下、編) 東京の5週連続G1。今週は折り返し地点となる第三弾のオークスが行われます。
新良(以下、新) 乗り替わり予想にとっては鬼門のひとつのレースですね。
編 継続騎乗が大活躍しているということでしょうか?
新 はい。過去10年で勝利したのはスターズオンアースのみ。2着も4回を数えるにとどまっています。
編 今年は乗り替わりが6頭なので、複数頭を上位に送り込むのは難しそうですね。
新 まさにその通りなんですが、チャンスのある馬はいるとみていますよ。劣勢を跳ね返す激走があってもおかしくないなと。
編 スターズオンアースは桜花賞馬の乗り替わりという珍しいパターンでした。今年も桜花賞馬の乗り替わりがありますが……。
新 乗り替わりを狙うならどれか? ということになると、ステレンボッシュを選びたくなりますよね。でも、私は高く評価していません。戸崎圭太騎手がネックになるからです。
編 前任者がモレイラ騎手なので、多少の戦力ダウンは否めませんが、戸崎騎手なら大きなマイナスにはならないという気も……。
新 この舞台のG1というのが嫌なんですよね。戸崎騎手は東京芝2400mのG1は未勝利。オークスは2着が3回ありますが、勝利するには至っていません。近年のG1における活躍は2000m以下に集中していて、2000m超のG1を勝ったのは2014年の有馬記念が最後です。
編 その話を聞くと、確かに不安になってきますね。
新 戸崎騎手は長い距離の大舞台では、乗り替わりかどうかにかかわらず、軽視するのが正解と考えます。買うにしてもヒモどまりで、軸にはしないほうがいいでしょう。
編 わかりました。では、結論はどの馬に?
新 ムルザバエフ騎手からルメール騎手に乗り替わる⑫チェルヴィニアに注目します。
編 前走はルメール騎手が落馬負傷で乗れませんでしたが、もともとの主戦ですし、既定路線の手戻りになりますね。
新 ムルザバエフ騎手も悪いジョッキーではありませんが、ダートや内回りが得意で、芝の外回りはイマイチです。あらゆる面において、ルメール騎手に替わるのはプラスになると評価します。
編 桜花賞で騎乗できなかった鬱憤を晴らしてくれるでしょうか?
新 やってくれると信じています。ルメール騎手は阪神JFでステレンボッシュに騎乗していたので、もしかしたらアピールをすれば桜花賞でも乗れたかもしれません。でも、すんなりチェルヴィニアを選びました。ケガで桜花賞に乗れなくなるのは誤算でしたが、チェルヴィニアに対するルメール騎手の期待は相当大きいと想像できます。
編 なるほど。馬が本来の力を発揮できれば、巻き返しは十分にありそうですね。
新 桜花賞は大外18番枠で出負けし、終始外を回る格好で脚を使わされました。また、木村哲也厩舎は遠征よりも関東圏の競馬のほうが得意です。今回は、12番枠、東京と条件が好転します。どう考えても、前走のようなことはないはずです。
編 2400mという距離はどうでしょうか?
新 まず、鞍上については、あえて説明する必要もないですよね。2021年以降、東京芝2400mで38.6%という驚異的な勝率をマークしています。勝利数の27はもちろんトップで、7勝で2位の田辺裕信騎手とはなんと20勝差。回収率も単複ともに100%以上です。
編 どうやっても逆らえないですね(笑)。馬は初距離ですが、こなせそうでしょうか。
新 父がキングジョージの勝ち馬で、母がオークス2着馬。ひとつ上の兄はダービー5着馬。この血統背景なら問題ないでしょう。距離はまったく心配していません。
編 お膳立てが整った。まさにそんな感じですね。
新 人馬ともに買い材料しかありません。ここはアタマで狙っていきます!
★その他の注目乗り替わり★
新潟9R ④トンジンチ(川田将雅→佐々木大輔)
京都10R ⑦ラスマドレス(岩田望来→北村友一)
東京10R ⑤ホウオウバリスタ(戸崎圭太→ルメール)