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“東大王”こと東京サンスポ・漆山貴禎記者が、徹底したデータ分析からGI的中への解法を導き出す「漆山教授のGI因数分解」。秋華賞はソダシに隙ありとみて、伏兵スルーセブンシーズを狙う。
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数々の“史上初”を成し遂げてきた美白のアイドルに、過去のデータを突きつけるのはナンセンスなのかもしれない。それでも、秋華賞でソダシに◎は打てない。
やはり引っ掛かるのはオークスでの8着だ。表1に示した通り、オークスで馬券圏を外した桜花賞馬は過去の秋華賞で1度も勝っていない。前走でクロフネ産駒初の芝2000メートル重賞Vを飾ったとはいえ、52キロ&平坦小回りと条件がそろっていたのも確か。本質的には距離不安がつきまとうとみる。また、阪神は土曜夜から日曜朝まで雨予報。クロフネ産駒の芝重賞38勝中34勝は良馬場でのもので、イメージほど道悪では好結果が出ていないのも気がかりだ。
ラスト1冠の◎はスルーセブンシーズに託す。ドリームジャーニー産駒の芝通算成績を馬場状態別で示したものが表2。良馬場と重~不良では連対率にダブルスコア近い開きがある。ここまで道悪巧者ぶりがはっきりしているのは珍しい。スルー自身も重馬場のミモザ賞を快勝しており、「道悪は“鬼”ですよ」と尾関調教師。雨量が多ければ多いほどチャンスは広がる。
もちろん、前走・紫苑Sは1分58秒5の好タイムで2着したように良馬場でもOK。しかも、前走は直線で前が壁になる不利があってのもの。スムーズなら際どい勝負になっていたはずだ。紫苑S組は2016年の重賞昇格後、本番で5連対と存在感を増している。しかも、その5頭の紫苑S成績は(2)(5)(1)(3)(4)着。“惜敗組が狙い目”という傾向にも合致する。
ソダシ以外の有力馬は軒並み外枠。勝負どころから外を回って本命馬を負かしに行く形になれば、内で末脚を温存するこの馬に展開が向くはずだ。3連単(1)(4)2頭軸マルチ→(9)(10)(11)(12)(14)(15)(計36点)で網を張りたい。(漆山貴禎)