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産経賞オールカマーの追い切りが23日、東西のトレセンで行われた。3日間開催後の全休日明けで、追い切り自体は少なかったが、そのなかで目を引いたのは美浦のマイネルミラノだ。前走の新潟記念2着から中2週になるが、Wコースで最後までしっかりとした脚取りで好調をアピール。栗東では宝塚記念3着以来となるショウナンパンドラが、好仕上がりを見せた。
6勝中4勝を挙げている得意の中山で念願の重賞初制覇だ。新潟記念2着のマイネルミラノは、柴田大騎手を背にWコースで6ハロン82秒6、3ハロン38秒3-12秒6の好タイムをマーク。最後まで集中力を保ったしっかりとした脚さばきで、余力を残してゴールを駆け抜けた。
「きょうは単走でブリンカーも着けていないので、最後まで気を抜かせないように走らせた。乗った感触はよかったですよ」と柴田大騎手は手応えのよさを伝える。
前走の新潟記念はアーデントを先に行かせて2番手で折り合う形。直線半ばで馬場の真ん中から先頭に立ち逃げ込みを図ったが、ゴール寸前でパッションダンスにかわされてアタマ差の2着。それでも控える競馬でも落ち着いて立ち回り、外回りの長い直線でもバテずにジワジワと脚を伸ばすなど、今までとは違った一面を見せた。
「いろんな面で収穫が多く、改めて能力の高さを再確認した。今回はコーナー4回で息を入れながら走れる得意の中山。ハナにはこだわらないし、馬の気持ちを集中させて自分のリズムで走らせるだけです」とジョッキーは力を込める。
今年は西は小倉、北は函館までコンスタントに使ってきた。実戦経験を糧に地力を強化。1年前と見た目は変わらなくても、中身は何倍もパワーアップしている。
「夏場に使っても疲れはなく、デキはいい意味での平行線。中山が一番(相性が)いいし、何とか重賞を勝てれば、と思っている」と相沢調教師の期待は大きい。
得意の中山なら1ハロンの距離延長も克服可能。秋のGI戦線を目指すためにも、重賞タイトルを手にしたい。 (片岡良典)
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★相沢厩舎 相性◎
マイネルミラノの相沢厩舎は中山コースの重賞と相性がよく、近年は特に芝2200メートル戦に強い。JRA重賞15勝中5勝が中山で、2013年産経賞オールカマーと14年アメリカJCCをヴェルデグリーンで、15年アメリカJCCをクリールカイザーで制している。なお、中山芝2200メートルに関しては近3年で全調教師中最多の4勝をマークしており、勝率26.7%もダントツ。連対率も53.3%を誇っている。